ロレッタブログ

180周年の記念に - 2008.11.08

今年の暑い夏のこと。ゲランの創業180周年の記念イベントが表参道でひっそりと行われていました。
本当は200周年でイベントをしたかったそうですが、ジャン・ポール・ゲラン氏ももうかなりのお年なので、体力的にも来日は今回が最後なのではないかと。
180周年で今年は特に話題の多いゲランですが、Webマガジン‘Openers‘にも、b0105586_18231157ゲラン180年の歴史についての連載がありました。
周年記念に発表さhttp://lorettaloretta.com/2008/11/4677/れた四季の香水。この‘冬の香り‘のムエットを手にした時、「えー!この香りなんですか!」と思わず店員さんに叫んでしまったほど。
‘ウインターデリス‘と名づけられたこの香りは、7年程前にX’masのアクアアレゴリア・コフレとしてEDTで限定発売されていたのでした。
こんな感じだったの。
箱もかわいいでしょう?↓

シナモンやクローブといった、日本人にはちょっと癖の強いスパイシーなノートではありますが、温かな香りが個人的には大好きで、無くなってしまうのがとても悲しかったのです。
この香りをアニバーサリーイヤーのためにジャン・ポール・ゲランが選んだのは、本当にうれしいことでした。
数年前のジャン・ポール・ゲランの引退は、ファッションで言うならばサンローランの引退の時と同じくらい、フレグランスの歴史にとってはあまりにも惜しいことだと思います。
‘ジッキー‘が世界最古の香水なのは、あまり知られていないみたいですよね。
ミツコは‘香水の中の香水‘とも言える名香。
当時のアメリカで爆発的にヒットした‘シャリマー‘は世界初のオリエンタルノ-ト。
尊敬する広山均先生によれば、
「シャリマーはオポポナックス調の頂点に立つ作品。」
「ヴォル・ド・ニュイ(夜間飛行)の女性の肌に載ったときの艶麗さは出色」とのこと。
フランスの名だたる調香師の元で学んだ日本人として、非常に貴重なその広山均先生のインタビューはこちらに
香りの生き字引の言葉は、なんとも読み応えがあります。
*ここに出てくるYSLの‘シャンパーニュ‘は、商標上の問題で現在は‘イヴレス・YVRESSE‘という名前に変わっています。