ロレッタブログ

持参した本 - 2010.05.21

旅に持参した本は、今年集中的に読んでいる横尾さんの本。
内容を知らずに持参したのですが、読むタイミングは大当たりでした!
芸術は恋愛だ/横尾忠則
b0105586_1514592
女性はいつも「今」が重要なんだ。「今」まさにこの瞬間を生きているっていう感覚が女性にとっては一番重要なの。
愛情はいいけど、情はダメ。
愛情は自分の方へ取り込まない。その存在を認めて相手を自立させている。
情は自立させないんだよね。みんな自分の方へぐっと取り込んでしまって自分のエゴのなかに置いて相手を自分の一部にしちゃう。親が子供に起こるのは、愛情というより情の場合が多い。だから磁性化してしまう。子どもを自分の所有物にしている。
磁性化というのは欲でね。相手を虜にしてしまう。だから情はよくないわけ。情をかけるというのはいいようだけど、相手をがんじがらめにしてしまい、その上、自分も生かさないで殺してしまうことになるからね。金縛りにしてしまうわけ。相手にとっても迷惑なんですよ。
愛情というのはもう少し突き放すというか、存在を認めるものだと思う。恋愛でも愛情だとおもっているけど、実は情だったという場合が多い。情は結婚したらますます強くなるしね。
例えば今、直感がバーンと来た。誰かに電話しなくちゃいけない。でもミーティングの最中だ。席を立つことが出来ない。そんな時でも、すぐ行動をとった方がいい。直観は時に啓示である場合だってある。そういう癖をつけておかないとだめ。いざっていう時に困ることになる。
僕の場合は創作だね。絵を描こうというときに、「はい、今から直感で制作します」といったってだめなの。
日常生活の中で常に直感と衝動に従って生活していないと、絵を描く時だけ直感に従うってことができない。だから芸術の場合、日常と創作、あるいは人生と芸術は一つだっていうのは、そういうことなんだ。
その人のあり方が一番よく分かるのは、運気が落ちた時だと思う。
そんなとき僕は自分にこう言うんだ。
運気が落ちたときはうんとお金を使いなさい。買い物しなさい。
つまりどんどん投げだしちゃうわけ。自分が取り込んでいるものを、投げ出して捨てていくわけ。別にお金に限らない。それと焦ったりしないで、その間にじっくり勉強しなさいってね。そうして次の運気がくるまでエネルギーを蓄えて。焦らずに待機する。
普通は運気が落ちると焦ってバタバタするでしょ、だからますます落ち込んで墓穴を掘ってゆく。運気が落ちた時に焦りまくって、エネルギーを使い果たしてしまう。そうしたら次にいい運気が来たときに、上には登れない。
僕はここ二年間自ら積極的にならないで、むしろ受け身になろうと思っていたら、ちょうど天中殺と合致していることがあとで判かり、これでよかったわけ。知らず知らずそうしていたから、上手く自然にながれていたわけだ。
これらの文章は常々思っていることと完全に合致していたので、こうして言葉でうまく表現されていてなんだかすっきりしました。
愛はあるけど、情は(ほぼ≒0)ない、かんばらさんでした。