ロレッタブログ

ストレスマグニチュード - 2017.05.26

ストレスは誰もが感じていて、無くすことは不可能。
ストレスを招く要因として、セリエの論文では「不安」「情報の欠如」「主導権の喪失」の3つをあげています。自分の人生の主導権を自分で握っているという実感は、大病や災害、事故に巻き込まれたりすると一気に喪失されます。この「自分で自分をコントロールできている」という実感が、いかに心の安定に重要かがよくわかる調査「ストレスマグニチュード」をご存知でしょうか。ぜひみなさま一度試してみてください。

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■職場と家庭のストレス蓄積モデル(ストレスマグニチュード)The Social Readjustment Rating Scale (社会的再適応評価尺度)

一般的に離婚や借金など嫌な変化はストレス(疲労)と捉えられがちですが、実は昇任や妻の妊娠などのおめでたい変化も、人間にとっては大きなストレスとなるのです。ここでは、アメリカの心理学者ホームズとレイが作成した「職場と家庭のストレスの蓄積モデル(社会的再適応評価尺度)」というものを紹介することにしましょう。

一般的には、この社会的再適応評価尺度において、過去6ヶ月に体験した生活上のストレスマグニチュードの(ページ製作者追加:合計点が100点~199点であれば、その時点から6ヶ月以内は無理をしないこと、)合計点が200~299点であれば、その時点から6ヶ月以内に体調を崩す可能性が50%、300点以上であれば、その時点から6ヶ月以内にうつ病などのメンタルヘルス不全に陥る確率が80%以上であるとされています。

だから、日常生活における変化に敏感になり、ストレスマグニチュードをため込まないことを意識することが重要なのです。例えば、社宅で暮らしていた夫婦に妊娠と昇進が同時に起こったとき(ストレスマグニチュードは40+29=69点)、それならこれを契機に家を立てて引っ越してしまおうと考えることは良くあります。しかしそうしてしまうと、妊娠と昇進に加え、転居と多額の借金という大きなストレスを抱えることになります(ストレスマグニチュードは69+20+31=120点)。あえて多くの変化を重ねてしまうよりは、生活が落ち着いてから次の変化に取り組むように心がけましょう。

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「個人的な輝かしい成功(28点)」は「引越し(20点)」よりもストレス度が高いとされていて、喜ばしいこともストレス度が高いことがよくわかります。

そしてぜひ知っていただきたいのが、「夫婦喧嘩の頻度の増加(35点)」が「上司のトラブル(23点)」よりも上位なこと!仕事という理由がはっきりしたいさかいなら、対応の余地もまだあるのでしょうが、夫婦間で「ささいな一言がきっかけで、理由はなんだかよくわからないまま口論になった」という状況が繰り返されると、かなりのストレスになるのがよくわかります