ロレッタブログ

サルコペニアとフレイル - 2018.02.05

外を歩いていると、サルコペニア予備軍、またはそれに向かいつつあるように見える人が少なくない。

・サルコペニアとは
加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指します。または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、「身体機能の低下が起こること」を指します。

・フレイルとは
厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」1)とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。

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40代後半の人でも、ろくに運動せずに食事やカロリー制限だけで痩せようとしている人の身体動作は「早ければ60代で要介護かな・・・」という状態のことも。
いくらファッショナブルで高価な洋服を着ても、本体がそれではあまりにももったいない。上に着るものの予算配分は高いけど、生身の肉体の性能は見てみぬふりでやりすごしている。バランスよく整った全身で洋服を纏えばもっと美しく溌溂とするはず。これはもう、間違いなくそうなんです。だから、どうかせめてファッション予算の半分でも身体に投資してみてほしい。

身体の老化、つまり筋力低下は、ご本人が疲れやすくなっていても日常生活がひとまずおくれているとそこまで危機感が無いんです。だから足が思うようにあがらなくてまさかと思うような場所で転んだり、重いものを持てなくなって初めて身体の老化を痛感して、慌てて身体を鍛えようとする人が後を絶たない。

フィジカルインストラクターの方々に、こういうクライアントについてご意見を伺うと「正直言って、もうせめて20年、できればもう30年早くにはじめてくれればもっとよかったのにって思う。年をとってからでもやったほうがやらないよりはマシだけど。でも、ベストなボディを求めるにはもうちょっと遅いよね」とおっしゃいます。厳しい言葉と思うかもしれないけど、実際私も同感です。

これだけ「日常的な運動習慣が大事」とさんざんメディアで言われていても、人間は自己正当化をしたがる生き物なので、他人がやらないのは「怠慢」、自分がやらないのは「忙しいから」とする傾向がある。でも、こういう思考バイヤスはできる限り排除して、「やらないのは自分が怠慢なせい」と謙虚に認められる人でいたいものです。

だからもし「まだ40代だからやればどうにかなるよね」なんて思っているなら大間違い。単純な動きでさえ指示どおりにできない、予想以上にままならなくなっている己の身体を自覚するはずです。
50代以降はもうほんとうに時間が無いです!!毎日が加速する老化と時間との闘いです。たまにジムに行く程度の運動では焼け石に水。しかし中途半端な覚悟や活動量では、到底これまでの筋力低下や神経機能の低下を取り戻せないことをよくよく自覚して、筋力低下というツケの返済にとりかかりましょう!