ロレッタブログ

うさぎ呑み!ゲスト 作家 斎藤綾子さん - 2018.07.27

先日のうさぎ呑みのゲストはあの伝説の作家 斎藤綾子さんでした!!!

実は3年くらい前に、お店で一度だけおみかけしたのです。
最初は綾子さんとはわからず「どこかで見たことがあるような・・・?」としばらく考えて。だってご本人の写真はほとんど出回っておらず、私が見たことのある写真はおそらく30代頃のたった1枚のみ。「もしかしてあの斎藤綾子さんでは!」と私は一人でひそかに感激していたのでした。(居合わせた他のお客様方は気づいていなかった)ご本人からお話をたっぷり聞ける貴重な機会を設けてくれたママに多謝・・・!!!

対談のテーマは「60代の女の性愛」。
当初ママの予想では「『いかに女たちは性を手放すのか(手放さないのか)」というあたりが語られるはずである。これ、ゲイにとっても今後大きな問題になることは間違いない。一体いつまでセックスに囚われた人生を送るのか、どうやって性愛から降りるのか、というのはゲイだけでなく男たちには語られてこなかった論点ではないかと思う。』」でした。(が、全く違う展開になったという)

日本人って、男女ともに貞節と性的に無知であることを混同しているし、性的主体性とヤリマンを混同しているし、取引と愛と混同している人がかなりの割合を占めていると思う。そんな状態であっても、本人が案外ケロっとのびのび生きられているなら良いのだけど、いざ何かことが起こったときにパニクる人は多いです。「自分の身体と人生なのに、そんなんで大丈夫?」とこっちが心配になるぐらい、よくある話。

ネットで流行のファッションやゴシップを読んだり、血眼になって最安値検索をすることに時間と頭を無為に使ってしまい、本来なおざりにすべきではない根源的なところでパニクるのって、本人だってすごくストレスなんじゃないかと思う。そしてそのストレスは、前述の3種の定義ができない人ほど大きいかもしれません。時間と頭の使いどころを誤っちゃっているように思えてならない。実にもったいない。

話もどって。
伏見ママがプライベートゲイライフを記すよりも前に、山田詠美(そしてそれに続く内田春菊や松浦理英子ら)が性描写で話題になるはるか前、70年代末からバイセクシュアルであることを躊躇なく公言していた綾子さん。なにもかもが早すぎた。しかし今回の対談で、本人はどこ吹く風どころか「他者評価を気にする」という感性がそもそも無いことが判明。ママ曰く「綾子さんは北島マヤ、うさぎさんは姫川亜弓」(笑)

最近はダイビングとスイミングに今は夢中で、文春の映画評でしか主な執筆活動を見かけなくなったいきさつをずっと知りたかったのですが、今回ご本人からお話を聞いて激しく納得・・!!!!
週に10km泳ぐノルマを自らに課し、60歳にして高校生の頃を上回る記録をはじき出す超人的な身体性を備える綾子さんにとっては、セックスもバタフライも身体能力の開発機会であり対戦のよう。

四肢の末端、身体の内側まで随意にコントロールする能力を獲得する探究の面白さ・・・・・・わかる!!両者とも身体能力開発という点では同じ!!そういうことかー!!って会場内で激しく同意しているのって私だけでしたが。(笑)おそらく水泳だけではなく、バレエ、ピラティス、ダンス、ヨガとか、身体のすみずみまでセルフコントロールする能力の獲得と研鑽に自力本願でただひたすら向き合い続けている人なら、きっとこの感覚がわかる人がいると思う。

綾子さんはおじいさまがプロレタリア文学の作家で、お母様は文豪たちに愛された名編集者、綾子さん自身は家事もプロ並みの腕前。さらに幼少期はあの「家畜人ヤプー」を書いた沼正三に可愛がられたらしい・・・って一体どんな幼少期!!対談第2弾が今から楽しみです!

綾子さんのデビュー作。新潮夏の100選に入ったらしい。

岡崎京子さんの表紙が時代。

解説が斎藤綾子さんで嬉しい驚きでした。