ロレッタブログ

私が太った理由、痩せた理由byリズ <つづき> - 2019.04.10

昨日のつづき。

依存症治療の専門施設ベティフォード・センター(←アルコール依存症になったベティフォード大統領夫人が克服後に設立した依存症者のためのリハビリ施設の元祖!)に1983年12月5日に入院。心身のリハビリを経てこの本を執筆したそうです。

ほんとうに外見が「どうでもよくなった」のがよくわかる・・・。退屈と自己否定感でいら立っている人の典型的な顔ですね。うっすらと機嫌の悪そうな表情をしています。

減量との闘いに打ち勝って自負心を回復することが私にできたのだから、貴女にも必ずできる。つきつめれば、それは、うそのない献身と血のにじむような努力の積み重ねである。

私がかつてワシントンにおいて人生行路から脱線したとき、問題の本質が実は自己価値意識の欠落にあり、世界じゅうの食べ物をもってしても内面的な空虚感は満たされない事実が自分ではまるで分っていなかった。ホットファッジサンデーで万事をうまく収めようとするのは、すこぶる次元の低い話である。

ところが、多くの中年女性にとってはこういった方法で不幸の埋め合わせをするのが標準的な解答となっている。幸いなことに、私の経験談を読んだ貴女だったら、もっと健康的で満足のいく解決案が他に沢山あるのを知っているはずだ。

リチャード・アヴェドン撮影

早急に痩せたいと思う気持ちはダイエッターであればだれしも持つ願望だが、努力なしにすぐ痩せることを保証するダイエット法の類いには、私自身次第に嫌気がさしてしまった。貴女の気持ちも同じだと思う。こういったダイエットが公約通り早めに減量を実現してくれたとしても、それは不健康な工程である場合が多く、貴女を精気が無い、ゆうに十歳は老けた外見にしてしまう。それどころか、早急に減量した目方が同じ速度でふたたび身につくことは、今や常識である。一目ぼれと宝くじにあたる以外に、ここ現実の世界では、まやかしのない直ちに目に見えてくる奇跡はほどんと存在しない。安全かつ確実な、そして長続きする減量も同じ理由でありえない。

貴女が数か月あるいは数年かかって太ったとすれば、現実的に考えてもわずか数週間で体型を元に戻すには不可能である。また、たとえ痩せられたとしても、食生活を徹底的に改善しないでそのままの体型を保とうとするのは、土台無理な話である。

側弯や落馬による脊椎の怪我を抱えているリズは、生涯100回以上も病院に通い、入院も数十回!

貴女が自分にとってこれ以上は望めないという体型を手に入れようと固く決心しているのなら、かかりつけの医者に予約をとり、各種エアロビクス運動(有酸素運動)の是否と、始めるにあたっての最良の方法について相談にのってもらいなさい。貴女が身体上の問題をなにかしらかかえていようと、あるいは現在の健康状態がどんなものであろうと、できるものが少なくとも一つはあるはずである。

けれども自分が選んだエアロビクス運動にひとめぼれすることは期待できない。慣れるまで待つことだ。たとえしばらく時間がかかっても、そのうち必ず身についてくる。そうして、貴女の日常生活とエアロビクスがようやく切っても切れない関係になっても、どうにもこうにもするのが嫌でたまらない日が訪れてくるのを覚悟しなさい。

私には見えている。私にだって今になっても、プールに飛び込むよるはむしろプールサイドでのんびりしていたい日がたまにある。私も、こういった衝動的な誘惑をはねのけるのに次第次第に鍛錬してきた。誘惑の門をひとつひとつ無事に通過するたびに、心地と外見が向上するように思えてくる。また、実際には気が進まない時に運動すると、終わった後で二倍も三倍も徳を積んだような気分になる。

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乗り越えるのが無理かとも見えた障害を克服して初めて、私は自負心の正常な機能を最大限に妨げていたのが、自分の特大サイズの体ではなかったことに気づいた。健全な自己価値意識を取り戻すために、私はそれまで心に抱き続けていた不安、疑惑、懸念をまず振り払わねばならなかった。それによってはじめて、自分のイメージの再構築にも成功した。今では、内外両面の調和がとれている。外見と同じくらい、実に心地も良い。そしていわせてもらえば、みてくれが最高になったのには自分でも気づいている。

English born actress Elizabeth Taylor posing in a midnight blue velvet evening gown with sapphire and diamond jewllery, Beverly Hills 1988. (Photo by Terry O’Neill/Getty Images)

意気阻喪しないようにこころがけていれば、気持ちが極端におちこむことはない。私は自分を向上させるための時間は常に惜しまないが、もし自分に手間暇かける気が貴女にないとしたら、それはあなた自身の自己価値意識に問題があることになる。 食物に関する新知識を活用すると同時に、自分の外見上の他の側面についても専門知識を仕入れるべきである。衣装と化粧についてもプロ並みになることだ。貴女に合った健康的な化粧品を発見なさい。自分に似合う服のスタイル、似合わないスタイルを研究なさい。

何度も繰り返すが、私は大げさなことをいっているのではない。何もファッションブックに目をくぎづけにしていつまでもすわりこんでいたり、外見を強烈に印象づけようという魂胆で近所のブティックに入り浸りになることではない。貴女を最高にみせるためには、常識にかなった方法があると言っているのである。自分に十分に関心をもって、何が自分にとってふさわしいかと見極めるようにしなさい。

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シグネチャーカラーのパープルをまとう44歳のリズ。

私が言おうとしてきたことは、思うに、幾十年もの間映画スターとして見出しに名前を謳われ続けてきた後の人生で、自分が、積極的な、そして生産的な人間に変身しえた事実である。だれでも人生の転換を図り、成功できることを、私は自ら実証したつもりだ。貴女はただやる気を起こしさえすればよいのである。


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1982年、60歳のエリザベス・テイラー