ロレッタブログ

マツコの書評 - 2019.09.20

産経新聞にマツコさんの書評が掲載されたらしい。私も高校生の頃にママのデビュー作と出会いました。当時、BS放送の週刊ブックレビューの司会が児玉清さんと松本侑子さんで、松本さんの書評集にママの本が載っていたのがきっかっけ。調べてみると、松本さんが司会をしていたのは1993年~1994年のよう。自分の16歳~17歳のかけての出会いに感謝。最近ママに「松本侑子さんに雰囲気似てるよね」と言われて超恐縮!!あんな才女の足元にも及びません・・・!!!

→●【書評】『新宿二丁目』伏見憲明著 創造性と本能が共生する街

  アルバイト時代、編集者になるまでは雑用がメーンで、執筆者たちと話をする機会はほとんどない。それでも、彼らがもたらす国内外のゲイに関する知識のシャワーを毎日のように浴びることができた。思えばあの頃、著者は私にとって「先生」になったのだ。

 青春時代に胸の奥まで吸い込んだ、新宿二丁目の優しさに満ちた空気はいまも変わらない。それでも、著者が第4章で「淫風の街」と評したように、かつて赤線として栄えたこの街には、いまも本能剥き出しの激しい一面が棲(す)んでいる。

 人間的な創造性と動物的な本能が共生する、世界に類を見ないゲイタウンに、著者は「街がどのように形成されてきたのか、という問いが本書を貫くテーマだ」と正面から向き合った。が、本書は単なる歴史本に留まらない。


 過去と現在を俯瞰(ふかん)する巨細な取材と従容な分析は、見事に街の未来を示唆しているからだ。新宿二丁目への深い理解と強い愛情、そして尽きることのない大きな希望が胸を衝(つ)く。そう、伏見憲明さんはいまでも私を導く「先生」なのだ。

 評・マツコ・デラックス(タレント)