ロレッタブログ

あれから一年 - 2006.10.29

去年の10月31日。
会社を辞めて、NYに一人で旅をしてきてから、ちょうど一年です。
ほんとうに、ほんとうに、この一年はめまぐるしくて、あっという間に過ぎてしまったけれど、NYでの事は、まるで昨日のことのように印象に残っている感動的な出来事がたくさんありました。
あの滞在で感じたことをずっと忘れないでいたいな、と思います。
偶然にも滞在中のテレビCMで公開が始まったことを知り、初めて体験したミュージカル‘Jersey Boys フランキー・ヴァリとThe Four Seasons‘。
「フォーシーズンズの誕生から全米トップに上り詰めるまでの軌跡を数々のヒット曲を織り交ぜながらつづる。リードボーカルのフランキーはイタリア系移民の子供としてニュージャージーに生まれた。貧しさを乗り越え、歌手になる夢をつかんだフランキーと3人のサクセスストーリー」
というもの。
b0105586_2349125
始まったばかりでまだクーポンも出てないので、昼に足を運んでチケット取り。
すごい行列。しかも年齢層高ーい高い。正直、東洋人の私はかなり浮いていた。そしてオーケストラシート$115.15。高いといえば、高い。
でもこの時代の音楽とあの歌声を生で、そして彼らの人生を知りつつ聴ける機会なんて、本当にこれから無いと思ったのでした。
ちょうど滞在の最終日にあたるこの日、NYに居る間に絶対に見たかったので、高かろうと何だろうと絶対に観ると決め、いざ8時、会場に再度向かうと平均年齢軽く60代オーバーの白髪白人ばかり。(笑)
でもね、思いました。だってこの音楽を1960年代リアルタイムで聴いていた人達が観に来ているんだもの、そりゃあそうですよね。

そして私の席、当日券なの最前列ど真ん中から3つ左寄りという、かぶりつき。
隣のおばあさんと「首がいたくなりそうねー」「ほんと、こんな前で観るの初めてですよ。でもなんせ当日券取っちゃいましたからねぇ」「あら、やっぱりそう?私もよ」とか話してたんだけど、始まっちゃえばまーったく問題なし!
汗の一粒まで見える距離で歌い踊るのを見られるのは、すごい迫力で。
しかもフランキー・ヴァリのあの声域で歌える役者がいるなんて!!!!
あのファルセットボイスを果たして誰が再現できるのか?とわくわくどきどき、ちょっとハラハラしながらだったのですが、もう・・・すばらしいの一言・・・・!!!

フォー・シーズンズを知らない人でも、絶対にぜったいに、楽しめると思います。
‘Sherry‘や‘Big Girls Don’t Cry‘の後は拍手もう止まない!!!(というか感動しすぎて止められない。)涙で目が潤む。その他、憶えているだけでも‘Walk Like A Man‘‘My Eyes Adore you‘‘Dawn‘などなど。
そして、ステージからも客席はよく見えるのか、Bob Gaudio役の人と何度かはっきりと目が合い、笑っていたのが印象的。
なーんせ目の前1mくらいの至近距離。
若い東洋人の女の子が、1人で最前列でニコニコと見ているのが相当目立ったのではないかと。(笑)

終わってみたらおばあさんと、「ねーねー、この席、ベストだったよねー!!」とか二人ではしゃいじゃって。
「でも、どうしてあなたがこの音楽を知っているの?だって私達の世代の音楽じゃない?!あなたまだティーンエイジャーなのに」
「(東洋人はそりゃ若く見えるけど、ティーンになるのかー!とびっくりしながら)ええーでも私の友達なんかも好きな人多いですよ。こういうコーラスの綺麗な50年代や60年代のサウンドって」
「えーーー!!それは驚きだわ!まぁなんて素晴らしいの!あなたの隣に座れたのって奇跡だわ!ねぇ、次はいつNYに来るの?」
「出来れば来年の春ごろにまた来られたらいいなって思ってるんですけど」
「じゃあ、また来年の春に、この会場で、一番前の席で、隣同士で観ましょうね♪」
・・・・って、もうはしゃいじゃって、とーっても可愛かったです。
多分その夜はフォーシーズンズを聴きかえして眠りについたんじゃないかな?

この作品の評判はうなぎのぼりで、なんとその後にトニー賞のミュージカル部門で最優秀作品賞を受賞。
さらに主演のジョン・ロイド・ヤングは‘トニー賞主演男優受賞‘ばかりでなく、‘ブロードウェイで今年最も印象的な人物‘に選ばれたそうです。
いまでは、NYでもチケットが殆ど手に入らないというほどの人気作品になったそう。
図らずも滞在中に知り、見られた自分の幸運に感謝!!!
絶対にNYに旅したら、また見に行こう、と決めています。
http://www.jerseyboysbroadway.com/
http://www.youtube.com/watch?v=WM4fMmMq1S0&feature=related