ロレッタブログ

素敵な女性 - 2007.11.16

先日夕方の‘嬉しかったこと‘。
偶然立ち寄った青山のF.O.B COOPに、オーナーの益永みつ枝さんがいらっしゃって、お話できたこと。
日々の生活に必需品となっている諸々を昔から購入しているこのお店。
インテリアや生活に目をむけるようになったのはこの数年、という日本は、正直どのお店に言っても似たりよったりの間に合わせの品揃えで
洗練=モダンコンテンポラリーとモノトーンばっかり
シンプル・イズ・ベスト=簡素すぎてつまらない。そのわりに使いにくい。
ポップ=意味の無い装飾と色
スタイリッシュ=明らかにちゃんと生活をしていない男性デザイナーが作ったものっぽくて、到底使う気がしない生活家電
デザイン=機能と実用が決定的に欠落している
・・・・という有様でなんだかなーと思うことが多々なのですが、いつも新鮮で楽しいのがこのお店なのです。
ディスプレイを整えている益永さんがそのままレジに立っていて、お会計のときお話できたのでした。
差し出したレモン・ゼスターに、「これなんだっけ?」と「自分で仕入れたのに忘れちゃってるよ」と言う様子が、またなんだか良かったのです。
バター・カーラーにレモン・ゼスター。
無くても良いけれど、あると日々の生活が楽しくなるもの。
カフェでも使われているオリジナル・カラトリーは、大好きで昔から愛用しているのですが、最近随分とぽってり厚みが出たのだなぁと思っていたら、「フランスでも日本でも、もうそんなペラペラのものは職人さんが‘そんな薄いもの、もう売れないよ‘って、作ってくれないのよ。カレーなんて、ペラペラのスプーンで食べたほうが、ずっと美味しいのに。」という益永さんと、「変わらなくて、そのままで良いものもあるんですけどね。」とお話をしたのでした。
高価なものや進化したもの、多機能が全てではなく、ひとつの目的に徹底して作られた物は、この上なく美しいと思うのです。
天井が高いところがまた気に入っているこのショップ。
内装をデザインしているジョン・ケージという人のお話「お前が話したほうが早いって、いつも私が呼びつけられるのよ。」や、色々お話をかいつまんで聞けてとてもうれしかったのです。
こんな年の重ね方をしたいなあ、という女性にこのところ直接会う機会が多いのですが、みな本当にかっこよくて惚れ惚れします。
真っ白なロングヘアに、真っ黒の太目のアイライナー。かざりっけが無い言葉で、本質をズバズバと言う様は、とてもすがすがしい。
著書‘VIVA! LIVE! よくぞ女に生まれけり‘を読むと、生活者の視点で日々使うものたちをどうやって選んできたのかがよーくわかります。
うちにはその‘ペラペラのフォークとスプーン‘があるのです。
これからも、大切に、そして毎日がんがん使うのだ。
http://www.fobcoop.co.jp/
http://store.yahoo.co.jp/fobcoop/things.html