ロレッタブログ

最近読んだ本をいろいろ - 2009.07.12

常に図書館で借りた何冊かを平行読みしています。
最近読んだ本をいろいろ。
元WRディレクターの福田春美さんの著書。
強く共感する一文があったので、それは今度紹介しますね。

解剖学の勉強に。

目下読破中。


それでもやっぱり一番のお気に入りはこの一冊。
東京の朝日カルチャーセンターでは、大阪ほど面白い植島教授の文学講座がないのが残念。
最近は世界遺産になった熊野関連の講座が豊富です。

以下、先にご紹介した「偶然のチカラ」からの抜粋も取り混ぜて。
「アジアでは月収が4000円とか6000円とかいうような人がたくさん暮らしており、日本人にはその何百倍も稼いでいるのに、どうしてその分だけ幸せに感じられないのか。
アジアの他の国ではどこもお金がないのに、あまり苦しそうにせず楽しくやっている。
いや、イタリアでもクロアチアでもみんなそうなのに、なぜ日本人ばかりこんなに自分たちを不幸だと感じるのか。
いったい何が足りないのだろうか。」
「今の日本では、たしかに失業率は高いけれど、問題はそんなところにあるのではない。
むしろ、「一度負けたらそれで人生が終わり」という思い込みに問題があるのかもしれない。
失業即終わりという条件反射。
これは、ちょっと大げさだが、おそらく日本人に特有の強迫観念と言っていいかもしれない。
その点、顔形ほど似ていても、中国人らの考え方はわれわれとは大きく違っている。
カジノでも、日本人ほど負けるのを恐れている人々は、世界中でも例が無いほど珍しい。
いったい何を怖がっているのか。そして、失うのを恐れているくせに、現状にもまた不満を抱いている。」
「ラテン系の人々には、考え方の根底に「すべてなるようになるさ」というオプティミズムがひそんでいる。
それに対して、われわれの社会はその正反対で、「もし不測の事態が起こったらどうしよう」といつも防御に必死になっている。
お金がなくても変わりはない。われわれの社会は自分で自分の首を絞めているのだ。
だれの心もなかなかみたされることがない。果たしてこの先いったいどうなるのか。」
「人間は1つのことに集中できるようにはできていない。本来、生きるというのはいろいろな人生を生きるということ指している。
まずは楽しみ、生きる実感を享受することである。
食べ物が美味しい、SEXが気持ちいい、お酒が美味しい、みたいなのが生きる実感と結びつく。
言うまでも無く、それは食べ物に薀蓄をたれるグルメ、ひとりで楽しむAV(ポルノ)、やたらにうるさい日本酒通、雑誌で紹介される森林浴コースなど、とはまさに正反対のものである。
ビールが飲みたかったら毎日エビスでもキリンでも飲めばいい(ドイツ人のように)。カレーが食べたかったら毎日カレーを食べたらいい(インド人がそうしている)。
細かいことにはかかわりあわないことだ。」
「勝つことの次によいことは賭けて負けることであり、一番よくないのはやらないこと、やれないことである。
人生では‘勝つ‘ことなんてめったになくて、よくてチャラ、ほとんど負けてばかりなのだ。
歳をとって、皺だらけになって、病気になって死ぬのが人生。不意に骨折したり、子供が病気になったり、大切な人が死んだり、と色々な悩みを抱えていくのが人生だ。
そもそも負けのない人生なんてありえない。それに対して、勝つという経験は実際にはそれほど多いわけじゃない。」
考えることよりも感じることを大切にしなさい、と言うことですね。