ロレッタブログ

悪女について - 2010.07.18

‘悪女について‘ 有吉 佐和子 新潮文庫
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一昨日と昨日、計4時間で読了!
有吉作品は初めて読みましたが、これは傑作!!!!!
舞台では十朱幸代が演じていたそうですが、アマゾンのレビューではドラマ化した場合の主演・富小路公子役には沢口靖子派と黒木瞳派がありました。
私は断然、沢口靖子に一票!!!!!

ネタバレになると面白くないので詳しくは述べませんが、「あの人はいい人」と評判を聞いても、「それはその人にとって良い人であって、自分にとってよい人かどうかはまた別の話」と思ったり、「100人いれば100通りの見方があり、100通りの真実がある」と思っているほうなので、27人が語る1人の女性の生きざまが格別に面白い小説になりました。
正直、最近小説は「つくりごとのお話を読まさているような違和感」が強く感じられてずいぶん遠ざかっていたのですが、時間が経つのを忘れて没頭させる「物語の力」を久々に、存分に味わいました。
これこそがストーリーテラーというものではないでしょうか。
中野坂上や中野駅のお話も出てくるので、中野区民にはそれがまた面白かったです。