ロレッタブログ

節電と照明で思うこと - 2011.04.12

VOGUE JAPANの副編集長・ビューティディレクターの麻生綾さんのブログ記事節電はメイクも変える?には納得!!
かんばらさんの嫌いなものに、青白い蛍光灯があります。
あの下にいては、あらゆるものが醜く見えてしまう。
通勤もなく、日中も施術がはじまると照明を消してしまうので、1日のほとんどの時間を薄暗い中で生活しているせいか、太陽の光もまぶしくて目がつぶれそうになります。
青白い蛍光灯の放つ攻撃的な明るさよりも、ワット数も低いオレンジ色の光のほうが女性は綺麗に見えると思うから、ロレッタの照明は淡いオレンジ色。
施術室では、ベッドを倒した時に皮膚がよくみられるように、影をつくらないためにも真上から照明を当てています。
施術を終えてお客様がお帰りになると、間接照明とキャンドルだけの光の中で夜を迎えるので、欧米を旅すると当たり前にあるそうした薄明かりがとても目にやさしくて好きです。
そこで常々思うこと。
日本人女性って、鼻先に鏡を近づけて、「この毛穴がいやなんです」「このシミが気になります」と言いますよね?
女性の美を追求する気持ちは、もちろんあってよいものではありますが、肥大化しすぎると、他人というものが存在しない「自意識と自己愛の権化」になりかねないです。
かつてかんばらさんは、毛穴を異常なまでに気にする初来店のお客様に、
「正直に申し上げて、毛穴を気にする前にあなたがすることは、髪の毛をとかしてツヤを出して、服の毛玉を取ること。それが他人の視線というものです。人を綺麗に見せるには‘優先順位‘というものがあります。ごく当たり前の身だしなみを丁寧に整えてから、そこではじめて毛穴を気になさった方がよいですよ。今のあなたは経済的に無理をしてまでエステにくる必要はないです。」
とお伝えしたことがあります。
清潔感のある身だしなみは、何よりも大切。
暇さえあれば鏡を見ているという、どこにあるか判らないくらいのシミを異常に気にするお客様にも、はっきりお伝えしたことがあります。
「暇さえあれば鏡を見るくらい時間があるということは、それだけあなたは時間が余っていて暇なんですよ。暇すぎて他にやることがないんです。大人になると他人は自分の欠点を注意してくれなくなるものですが、私はお代を頂いているのですから、歯に衣着せず正直な事を申し上げます。うちに来るよりもっと別の事に目を向けたほうがいい。」と。
かんばらさんがここまではっきり言うのは余程の場合に限りますが・・・我ながら商売人じゃないなあと思いますが、この視野狭窄さは醜形恐怖症になりかねないですから。
こんな出来事、年に1回あるかないかですけどね。
ここでハッと目が覚める人はよいのですが、そのまま自意識という化け物に足を取られてさまよい続ける人もいますから。
現実的にそこまで近づいて自分の顔を見る他人がいるとすれば、ペットくらいです。
人間がその距離にいれば大抵いちゃいちゃしている真っ最中ですから、毛穴やシミなんか観察するような余裕はまず無いでしょう。目をがっつり見開いてることもなさそうだし。
こうした傾向が生まれる原因として、過剰な清潔志向や、生身の人間から人形やサイボーグを目ざすかのような自意識の暴走もあると思うのですが、日本の住宅事情が狭すぎて、全身鏡より手鏡文化のために至近距離で観察しやすい、というのも原因の1つ。
ちなみに、かんばらさんは人間観察をよくするのですが、電車の中で手鏡や携帯を必死に覗き込む様子はまるで何かに必死に祈っているようでとっても怖いです。
そして、「鏡よ鏡、鏡さん」と自分にしか見えない毛穴やシミに執着するような自己愛と自意識の肥大化の原因は、明るすぎる照明でもあると思うんです。
だって、薄暗かったら、そもそも他人にも見えないし、自分も見えてないんだから、気になることもないですね?
だからもっと照明は薄暗くていいし、その薄暗い光がきっかけになって、これまで小さなシミや毛穴を気にしすぎていた方が「あれ?見えないじゃない?」と自意識という呪縛から少しでも解放されるきっかけになったらいいな、と思うのでした。
余談:自意識と気のゆるみについては、麻奈先生のブログ記事
☆ なぜフランスではシートマスクが流行らないのか?☆
☆ 日本の文化?『電車メイク』について☆
も面白いですよ!
かんばらさんは『電車メイク』は「旅の恥はかき捨て」「赤信号みんなで渡れば怖くない」の2つの心理が働いていると思いますが、みなさんはいかがですか?
そういえば、大阪・御堂筋線の車内で下地からフルメイクまで仕上げた女性がいたなあ。
あんなに揺れる車内で、どうやったらアイラインがまっすぐ引けるのか?
ある意味、ミラクルでした。