ロレッタブログ

地獄めぐりのバスは往く - 2011.08.30

さてそれでは、特に面白かったものをご紹介していきますね!
「若々しさ」と「幼児性」をはき違えた人に出会うと、かんばらさんは「どうしてこうなっちゃうかなー・・・・。」と唖然とするのですが、幸いロレッタのお客様は知性と柔軟性を兼ね備えたスマートな女性ばかりなので、そうした人はいらっしゃいません。(すばらしい!!)
では、両者の決定的な違いは一体どこにあるのか?
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地獄めぐりのバスは往く / 中村うさぎ

「若くありたい」「若く見せよう」という願望や努力自体がみっともないワケではないのだ。
「どーせおばさんよ!」とばかりに開き直って老化の一途をたどるより、努力してるオバさんのほうが魅力的に見えると私は思う。ただ、一方で確かに「みっともない」と思える若づくりオバも存在する。これはどういうことであろうか?両者の違いはどこにあるの?
さて、ここで私は声を大にして言いたいことがあるのだ。すなわち、
「若さと幼さを混同するなっ!」
これである。
皆さん、よく考えてみてください。私たちは「若さ=幼さ」だと勘違いしていないかしら?
これって日本のロリ文化の悪しき影響だと思うんだけど、「若く見せよう」として「幼くなっちゃう」女、そして「幼さ」を「かわいさ」だと思ってる女って、ものすごーく多い気がする。
当たり前のことであるが、「若く見えること」と「幼く見えること」はえらい違いだ。
たとえば、三十代四十代になっても流行の服をお洒落に着こなせる人は「若く」見える。
しかし、三十代四十代になっても学生みたいなロゴ入りトレーナーにタータンチェックのプリーツスカートを穿いてしまう人は「幼く」見える。残念ながら、年を取ると似合わなくなる期間限定ファッションは存在するのだ。
四十歳の女がセーラー服を着てたら、たいていの人が気持ち悪がると思うけど、それはセーラー服が「学生の記号」だから。ある年代の「記号」的ファッションは、そこを過ぎると「着てはいけない」服となる。さっき言った「ロゴ入りトレーナー」とか「タータンチェックのプリーツスカート」なんてのは、みんな学生の「記号」でしょ?そういうのを着ない分別を持つことは「オバ」ではなく「大人」の証。
「大人」は「若さ」と両立するが、「幼さ」とは両立しないのよ。
ところがこれを無視したうえに、さらに「幼さ=かわいさ」という等式を立ててしまうと、ものすごく気持ち悪い女がそこに誕生するのである。
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かんばらさんは、ファッションだけでなく、甲高い声にもそうした「幼さ」の演出を感じます。
声帯も老化するので、徐々に野太く低い声になるのは当然のこと。
無理に発する高い声には、かなり痛々しさが漂います。
(かんばらさんは日本人くらいしか記憶にないのですが、海外でもそうした声やしゃべり方での幼さの演出ってあるのかな?)
喉のケアも徹底しているプロの歌い手とはいえ、そうした声帯の老化を考えるとやはり小田和正と岩崎宏美の声はまさに奇跡的な透明感、と思うのでした。