ロレッタブログ

「ブスの壁」と「バカにつける薬」 - 2012.10.05

この日のブログに記したとおり、高須院長の本を本でいるのですが、なかなか納得させられます。

ブスの壁 / 新潮社

映画「ヘアスタイル」について。
「自分探し」がテーマの映画だって?探したってだめだよ。自分は刻々と姿を買えるんだから捕まえられないよ。エイズのウイルスみたいなもんだよ。探すなんで無理無理。
だいたい人間は外見を変化させると内面がかわってしまうものなんだ。例をあげてみよう。やさしいお父さんが軍服を着せられて戦場に駆り出されると、凶暴な兵士に変身してしまうんだよ。模範生の女子高生のお姉さんもタトゥをすることで瞬時に不良少女に変身しちゃうのは知ってるね。
やさしいお父さんと凶暴な兵士とどちらが本当なんでしょうか?お姉さんは模範生?それとも不良が本質?両方とも同じ人なんだよ。外見をかえることで内面が変化しただけなんだよ。どのタイプの人が好まれるかは時代により異なるけどね。

管理社会は好まれるタイプを量産する社会。外見を画一化させることで内面の画一化を図って、人間を型にはめて育てました。髪型と服装の画一化は人格を画一化させます。
豊かになり、自由の素晴らしさに目覚めると、同じ生活パターンに飽きた人々は変化を求めるようになるものです。プチ整形ブームは外見の変化をつくることで変身願望を満たそうとする人々によってつくられました。日本は変化を求める社会になりつつあります。

美容整形の患者さんは‘サーチ・オブ・ハピネス‘とよばれます。若さや美しさを求め、幸せを手にいれようとするからです。美容整形は‘幸福医学‘ともよばれます。昔は美容整形する患者さんは‘青い鳥症候群‘ともよばれていました。「青い鳥」の物語は知っていますね?チルチル、ミチルが‘幸福の青い鳥‘をさがして大冒険をするのですが、本当の青い鳥は出発した自分の家にあったことを悟る物語です。変化を恐れた時代の童話作家は「今のままが一番。冒険なんかするもんじゃない」って教訓を垂れたかったんでしょうね。
映画「ヘアスタイル」は明らかに美容整形患者さんの予備軍のために描かれた作品のように思えます。「ストップTHE自分探し」っていうテーマだとも聞きました。・・・・・・ということは昔の青い鳥症候群の患者さんたちの話かしら?メーテルリンクはカビが生えてますよ。変身したら幸せにならなくっちゃいけませんよ。

バカにつける薬―ドクター高須の抱腹絶倒・健康術 /新潮社

「心が顔をつくる」なんていうのは大ウソだ ― 中学生や高校生まで整形に来る時代

人間ができてくるにつれて、その人の顔もだんだん良くなってゆくと、昔からよくいわれてきた。僕にいわせると、これはウソだ。もともと良い顔をしていたから、精神のほうもそれに応じて向上してきたのだと思う。そのせいか、最近は美容整形を希望する男性が急増してきたようだ。
「営業のA君、正月が明けてから、どうも変だ思っていたら、目を整形したんだって。目つきの印象の悪さが、仕事にも影響しているようだと思って決心したらしいけど、そういえば、君の顔も変わったかな」男性の整形、ほんと増えているよね。僕のところにもずいぶん来るようになった。どの部分の整形を希望するかというと、やっぱり目が圧倒的に多い。次が鼻。この点は女性の場合と、まったく変わらない。顔の中でいちばん目立つし、顔の印象もこの二つできまるようなものだからだろう。
~中略~
僕の大先輩なんかに話を聞くと、三十年くらい前は、手術を受けた人から、とても感謝されたそうである。いまと比べると、技術的にはお粗末なものだったのに、鼻が少々高くなったというだけで、少し上を向いていようが、ねじれていようが、みんな涙を流して喜んでくれたそうなんだ。
それが、最近は様子が違う。「うーん、まあ、こんなものかな」と一応、納得してくれるのはいいほうだ。「あれほど中森明菜みたいな鼻にしてくれっていったのにィ」と、そりゃ文句をいう人が多いこと。大先輩たちの時代が、うらやましくなってくるね。
結局、整形技術が進歩して、イメージどおりの顔になっるのは当たり前っていう時代になっているわけだ。だから、なんでこの人が、と思うような美人もよく来る。もったいないなあと思ってしまうことが少なくない。
~中略~
ふつう、心が顔をつくるといったりするけど、僕にいわせるとウソだ。顔が心を作る、あるいは顔が心に影響をおよぼす―そのほうが正しい。子どものころから可愛い、かわいいと言われ続けていれば、変にひねくれたりしないものだよ。
反対に、ブスだ、悪魔の子だといわれ続けてみなさいよ。どうせ自分は悪魔の子なんだ、やっつけちゃえ、とならないとも限らない。そうして総スカンをくったりもする。
僕は、心の健康は美しい顔から、と提唱したい。もちろん、商売っ気抜きでね。

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かんばらさんは、外見についてはこう考えます。
「顔立ち」は生まれもったもので、そのバランスや美醜は時代の傾向で決まる。
少しの勇気とお金さえあれば、誰でも一番簡単に変えられるのが「顔立ち」を含めた「外見」。
髪型、髪の色、メイクやそのテクニック、ファッションやカラーコーディネート、スキンケアとエステ、そして整形。
そして、どうせ直すなら、目よりも鼻を重視したほうがよい。(「いくら他のパーツがすばらしくても、鼻が変だと全て台無し」とはスーパーモデル談)ただ、「顔つき」と「骨格」は上記のどれを用いても治せない。顔つきに変化があるならば、その時々の環境と性格の影響が大。骨格はせいぜい歯列矯正でいじれるぐらいでしょうか。それでも徐々にもとに戻ってくるようですが。
ちょうどそんなことをお客様を話したところにこの本を読んだのでした。