ロレッタブログ

洗顔の基本 - 2013.06.06

綺麗の福音 / 大高博幸 /世界文化社

親からもらった肌を荒らしてしまっているあなた。それは誰の責任でもない。あなた自身の問題です。化粧品を選ぶ時、雑誌で推薦されていたから買って、能書も読まず、ただ塗る。翌日の肌状態も確認しやしない。化粧品をただの物扱いしていると、結果、肌が悲鳴をあげることになるのに。化粧品も逆襲するってことを知った方がいいわ。こんな女は永遠に綺麗にならない干からびていく宿命なのね。肌は生きているの。だから肌を触診と視診で確かめることが大切。クレンジングは触診の絶好の機会です。ニキビができそう。ザラついている。しなびているなど伝えてくるはず。そんな肌状態に合わせて作戦を変えていけば、必ず方向が見えてきます。唯一のルールは、リタイヤだけはしてはいけないということよ。

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いまより良くなりたいならば、現状を正しく認識するしかないということ。さすが大高先生。ずばり本質をついています。厳しいけれど愛の鞭、ですね。なぜこれを引用したかというと、最近クレンジングや洗顔が改めて気になり、サロンで逐一確認しているから。

たとえばエクスビアンスの「バイオアクト・ウォッシュ」。ポンプから泡で出くるから、急ぎの時や泡立てがおっくうな時は泡立てネットで泡をきめ細かくせず、ゆるーい泡のままで洗顔する方が多いことが判明!施術の時に「この位の泡を立てて下さい」とご確認頂いたこともあると思いますが、それでもやらなくなってしまうのですよね・・・・人間って、簡単で楽なほうに流される。

でも、綺麗は簡単で楽なだけでは、維持しきれないのです。そもそも洗顔料は、ホイップクリームくらいきめ細かく弾力のある泡であればあるほど、汚れ落ちがよいもの。そのような泡は、お肌の表面をなでるように転がすだけで、十分に汚れを落としてくれます。一方、荒い泡で指や手でお顔を擦ると、結果的に赤み・乾燥・しみなどの色素沈着等の肌トラブルを容易に起こしやすくなります。お手入れの力加減・泡だて・使用量の間違いにより「お肌が傷む速度」と、「サロンケアで回復する速度」と、どちらのほうが早いと思いますか?

答え : 「傷む方が数倍早い」

いくら素晴らしい化粧品を使っても、いくら徹底的にサロンケアをしても、毎日のお手入れが「自ら肌を傷めるお手入れ」では、ちっともよくならないのです。せっかくお化粧品やサロンケアに費やした時間もお金も、全てがパーになるのでもったいない。あまりにも炎症がひどいと、サロンケアも「鎮静・消炎」を目的とせざるを得ないので、本来の目的でありお望みであるはずの「アンチエイジングケア」は、やりたくてもできないことも・・・。これでは、あまりにももったいないですよね?

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だからこそ、ロレッタでは「日焼け止めはスタンプ塗りで!」「クレンジングミルクはケチらずたっぷり使って!」「こすらないで!」と日々お伝えしておりますが、擦りすぎで炎症を起こしてしまい、自ら敏感肌にしてしまっている人が、後を絶ちません。最悪なのは、そういう時に周りの人から「その化粧品合ってないんじゃないの」と大したカウンセリングもなく言われ、それを真に受けて化粧品ジプシーになってしまうこと。

化粧品を変えても、ご本人が毎日擦り洗いをし、劣化して硬くなったタオルで顔をぎゅうぎゅう拭き、クリームをぐいぐい擦りつけ、ファンデーションやチークブラシでまた擦り(スポンジやブラシ類の質・清潔度も大丈夫?)・・・を毎日朝夜繰り返す限り、何の意味も無いのです。
こんな調子なのにもかかわらず、「あってないんじゃないの」といわれた化粧品も、本当にかわいそう。

このようなトラブルは、大抵は頬・額・小鼻周りの赤みとして現れます。眼球の真上はさすがに擦らないのか、そこだけは大丈夫なんですよね。(ただし、雑なポイントメイク落としやアイシャドウのチップで擦りすぎて色素沈着、加湿器に無頓着で乾燥しすぎた環境で過ごし過ぎでガサガサ、とかはありますが)
そもそも化粧品が合っていないのであれば、顔の中で最も皮膚が薄くデリケートな目元やまぶたのほうが頬よりももっと赤くなっているはずでしょう??頬だけ、額だけ、の炎症であれば、他に原因があるはずなんです。

それは9割方、擦りすぎ。
私はそういう肌荒れを「あらいぐま現象」を呼んでいます。(笑)

かんばらさんがが朝夜の洗顔時に「もっと優しく!」とか側でダメだし出来ればよいのですが(笑)、それは不可能。でも「擦っていない」という人でも、やっぱりまだ擦っている。言葉を尽くして説明してもダメ。泡立ちを確認いただいてもダメ。さんざんメールをしてもダメ。さてどうしたものか・・・。すると、資生堂HPに素晴らしく親切で判りやすい動画をはっけん!!大企業資生堂が、ここまで逐一丁寧に手順を解説した動画をわざわざ制作していること自体、「いかに世の女性の多くが肌を雑に擦っているか」を証明しているようなものですよね。(苦笑)特に、「メーク落とし」「洗顔料」「クリーム」の動画の下記にご注目ください。

①顔がヨレないくらいの優しい力加減
②とてもゆったりとしたスピード
③球形の顔に添わせるために丸くしている手指の使い方
④お化粧指と呼ばれる中指・薬指を用い、強く力が入る人差し指はほぼ使わない
⑤泡だての細かさ

「そんなのわかってる」「わたしは出来ているから大丈夫」「今さら?」と思う方も、ぜひ今一度よーーーーーーーーーくご確認くださいませ。出来ていないところが、なにかきっと、あるはずです。また、化粧水に関しては、能書に「コットンでふきとり」「コットンにたっぷり含ませてパッティング」とあればその通りお使いいただき、書いて無ければパッティングは必要ありません。あくまでも能書に従ってくださいね。そこに書かれていないことを「なんとなくこうしたほうがよさそう」と根拠も効果も無い工夫をするくらいなら、その時間を読書なり勉強なり、他に費やしたほうがよほど素敵な女性になれるかと。もちろん、毎日なんとなく習慣になってしまっていることを、新しくやり直す・始めることはとても難しい。かんばらさんも、それは百も承知しています。だから、少しくらいまた癖が出てもまずはめげないで、「正しい方法を新たに身につける努力」を続けること!!

どうしてもやってしまう癖があるなら、洗面台の側に「優しく」「量をケチらない」「中指と薬指を使う」などと書いた紙を貼るのも手です。そのくらい徹底すれば、いやでもその紙が目に入りますから、「よくない癖」は修正されていきます。
これは何も冗談ではなく、そのくらい真剣に、いまより良くなりたいのであれば、「なによりもまず変えていただきたいポイント」なんです。

そして、「痛めない扱い方」が新習慣になったあかつきには、お肌は必ず今よりも美しくなっていることをお約束します。
『資生堂HP スキンケア・基本ケア』