ロレッタブログ

あとまわし? - 2013.07.25

参院選、思うところはそれぞれに色々あると思いますが、いまだ半分にも満たない投票率って一体・・・。
YESもNOも伝えなければYESと同じことなのですが。
結果が民意ならば、目先の景気回復が最優先??
虐げられている人々をなんとかして救いたいという、人としてのまっとうな気持ちは後回し??
以下、名越康文先生のツイッターのとおり、コモンセンスの土俵づくりこそが急がれます。真摯に。
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『政治それはもっとも地味で、膂力に長けた、たゆまぬ折衝であってほしい。
政治が華やかな内は社会は深く病んでいる。』
『基本的に金融主体の経済になるとスピードが三桁違ってくるでしょう。
すると民主主義は弊害でしかなくなる。超鈍行なんだから。
必然的に重要決定は秘密主義になる。
素人経済学だから私はいつも単純に考える。
でも、これは皆で選んだ必然でしょう。せめて政治にちょっと過剰に関心をもたないと仕方ない。』
『経済至上主義の一つの到達点としての金融主体経済は、民主主義を忌避します。
当然TPPのように秘密主義会議が増える。
つまり必然的にエリート教育の重要性が格段に増します。
で、育てるべきエリートの世界観は、統一価値観という意味でのグローバル人格であってはじぇんじぇん持ちませんよね。』
『でも結局のところ、公共心があって世界観が共感的で想像力に富んだエリートを育てたとしても、大衆がそれを揶揄したり引きず降ろしたりしては民主制が悪徳の源となりかねないですね。
つまりコモンセンスの土俵作りこそが急がれます。』
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また、TPPに関しては、かんばらさんが個人的に最も信頼している記事はアジア太平洋資料センター(PARC)事務局長内田聖子さんのレポートやツイッター。
『貿易交渉に入る前に「守秘義務契約」を交渉国と交わすこと自体、まさにTPPが「異常な契約」であることを物語る。日本政府も「こんなことは今までなかった」と言っていると聞いた。私たちに中身がまったく知らされず、政府が説明することも禁じられている契約の責任を誰が取るというのか?』
『TVでもコメントしたが「TPP交渉」=「農産品の関税交渉」の矮小化がされている気がしてならない。もちろん農産品は重要イシューの一つだが、TPPの本質はそれだけでは決して語れない。知財や投資(ISD含む)、環境、労働など重要イシューについて政府もメディアもなぜ語らないのか。』
まさにそのとおり!
今後も情報を整理してブログ等で発信なさるそうなので、TPPが気になっている方も、TPPってよく判らないという方も、ぜひチェックなさることをお薦めします。
以下は7月24日TPP交渉会合が行なわれているマレーシア・コタキナバルからテレビ朝日「モーニングバード」に出演時の発言より。
(Q:会議への出席者は日本の交渉参加をどう受け止めているか?)
「私は国際NGOの一員として情報収集してますけども、NGOの側から見ると、はっきり言って日本の参加は厳しいというのはもう当たり前です。今から入ってどうするのっていうことを、皆口々に言います。
これは当然でして、もう交渉は3年18回も行われてきていて、29章あると言われるテキストの内14章はほぼテキストも完了、というのはマレーシア政府も発表しているんですね。ようやく日本は入ったということなんですがもう遅れは明らか、なんです。
(Q:農作物・主要5品目を守ると日本政府は言ってるがどうか?)
「これも無理です。多国間交渉ですからアメリカが(農産品の)最大の交渉相手になりますけども、他にもオーストラリア、ニュージーランド、カナダというように日本に農産物を売りたいという国は他にもあってですね、多国間交渉の難しさというのもありますし、どの国にも聖域というのはあって、予め守れるという保証などは何もないわけですね。皆、そう言っています。」
(Q:今から参加しても何もできないし、5品目は守れないということか?)
「全部はもちろん無理だと思います。」
「あとは、何故か農産品の話ばかりになるんですが、もともと自民党が言っていた医療、保険、ISDの危険(*)、食の安全・安心ですね、そう言った話が一切出てこないというのも大変奇妙なことなんです。」
(Q:国益全体考えて、この参加は客観的に見てどうか?)
「私の意見としては、止めた方がいいと思ってます。参加はしましたけれど、こんなに不利な交渉に自ら進んで入るというのは、ちょっと、国際社会の中でも私も説明つかないんですね。他のNGOやステークホルダーに聞かれても。『何故だ』って言われてもですね。説明つかない。」
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*ISD
TPP交渉の焦点「ISD条項」