ロレッタブログ

教訓 「里親会はいくつかハシゴして比較検討しよう」 - 2014.12.16

私の場合は、怪我や薬疹うんぬんよりも最も腹立たしいのは、感染するような病気だらけ(耳だに・回虫・猫風邪)の状態で譲渡する南中野地域ねこの会の呑気さというか、管理状態の粗雑さですよ。

耳だに・猫風邪・目やにもひどいという状態での譲渡が果たして猫自身にとって良いことだったのかどうか、同じ建物に併設している獣医から保護時だけではなく譲渡前にも再度の健康チェックを行っていないのか、と聞いてみたらこの回答。
「毎日お世話している私たちが一番よく分かっているので、問題ないと判断すれば譲渡している。他の猫といるよりも一匹でゆっくりできる環境のほうがよいので。」
「こういう猫のやりとりは好意で成り立っているシステムなので」
「私がみたときはそんな症状はなかった」
「場所が変わると症状がひどくなることもある」
「私の手元のデジカメの写真を見ても、いくら拡大しても耳は汚れていない」
「届けてすぐ具合が悪くなる子もいた」
「もうこちらからお電話されるのもいやですよね?」
「もう今回の猫は当方に返してもらったほうがよいのでは。返す気はありませんか?」「他の子と取り替えてみて、それで同じことがあるかどうか様子を見てみるのが一番よい(←もはや意味不明。なんで私がもう一回咬まれなきゃいけないんだよ)」
等々・・・・オイオイ、誰か何か言ってやれよ。一番わかっている人が毎日ケアしていて、耳ダニ・猫風邪、挙句の果てに回虫もいるのですね。本当に猫のことをよく判っていらっしゃる。(苦笑)

他にも不備は盛り沢山。
・ワクチン関連の書類:当日は「忘れた」。連絡がないので催促したら「週末すぐ送る」。届いたのは翌週木曜の午後。遅い。
・生後10か月と聞いていた猫:書類を見たら6か月。捨てられていた猫なので、正確なことはわからないにしろ、こんな基本的な情報すら伝達ができないのか。
・ワクチン接種:説明不足はなはだしい。結局2回目の接種が行われていないことがこちらから問い合わせて(何回目だ)ようやく判明。呆れてさすがに「どうしてあなた方はこんなすら説明ができないのですか」と言わせていただきました。

今回の件で先方は咬まれたことに責任を感じていらっしゃるようで、フィガロの返品交換(とあえて言わせていただく)を要求されたのですが、これは全くの的外れ。私が最も納得いかないのは、事前に説明を徹底するという誠実さが無いことです。自分が見た時に症状がなくとも、そしてお見合いの時には健康そうだった猫が、現時点で病気が発症しているのであれば自分たちの管理下で病気が見過ごされていたか他の猫から伝染したということでしょう。なぜそれすら認めることができないのか?クレーム対応のミス事例がてんこ盛りです。ぜひこれでも読んでいただきたい。社会人ならこのくらい知ってて当たり前だが。
クレーム管理

この中の「相手の訴えている話を最後まで聞く(途中で口を挟まない)」「直接自分の責任でないクレームでも、同じ店のスタッフとして不手際を謝る」は、基本中の基本ですが、全くできていません。クレーム対応はボランティアであれビジネスであれ、その方の人間として器・誠実さが図られるところです。ビジネスでも、ボランティアでも、品物の不良によるクレームというのは、日本のような現代の先進国ではあまりありません。むしろ、クレームの9割は対応がおろそかなことが原因と言われます。今回のケースは、初動を間違うとますます話が大変なことになる、という対応のミス事例の典型。
共通認識・共通言語としての規定とマニュアルなどを用意せずに、これまでボランティアの個人差にまかせていて、トラブルがなかったほうが不思議です。一人のクレームの背後には、同じことを感じていても口にしない人が30人いるといいますから、気づいていないだけかと思いますが。

『説明』という行為には一円のお金もかからないのに、ボランティア活動で好意のことだから適当でよい、ということ?譲渡先は少なからずお金を払っているのに(今回は2万円)、そして猫のこれからの生活もかかっているのに、健康状態やワクチン、生後何か月かという目安の情報さえもまともに伝えなくてもよいということなのですね?
猫1匹が20年生きると、トイレ代と餌代、ワクチン代で最低100万はかかります。100万円する品物のコンディションをろくに説明せずに売りつける業者って、ビジネスならあり得ません。まあ最初のお見合いの時に「1匹飼うのも2匹飼うのも変わらないから」という方がいて「2匹飼えば最低200万かかるのに、ずいぶん呑気なことを言う人だな」と思ったのですが、その時の嫌な感じが当たりましたね。

そもそも、咬まれたくらいのことで返品する人っているの?引き受けた命をそんなことで放棄する人っているのでしょうか?
人間の都合で小さなうちに捨てられて、保護された先は管理がいいかげんで、ようやく里親に出会えたらまた返品、返品先は再び管理が適当な施設。私の怪我なんかよりも猫にとって大災難。そんな管理下に戻す方が、この子にとって最悪の猫生です。生後数か月で捨てられて猫が、体調も悪いのに見知らぬ場所に連れてこられ、夜中に柵に引っかかってしまいパニックに陥ったのは、それだけ生きるのに必死だっただけのことで無理もないことで。むやみやたらに犬猫が噛むわけがないでしょう。
会の方の一連の発言から察するに、説明不足や言い訳を並べてもどうにかなってきた人なのだと思われます。私は他の里親会も知ってはいましたが、同じ中野区の会の力になれればと思い前述の南中野の会から譲渡いただきましたが、他の人には到底おすすめできません。少なくとも、猫の管理状況とボランティア間の連携が改善されない限りは。私からはいくつか具体的な改善案を出させていただきましたが、実行されるかどうかは会の方々の責任感次第ですしね。

■教訓 「里親会はいくつかハシゴして比較検討しよう」