ロレッタブログ

GWは読書三昧 - 2015.05.09

GWは読書三昧。図書館から借りている本が常時15冊、さらに読みたい本のリストは増える一方なので大変です!
植島先生の新刊が出たのですが
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その出版イベントでいただいた資料に参考書籍がのっていて、
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読み進めている本もそのリストに載っていたので、まずは一連の関連書籍から読んでみました。
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「ポジティブ」とか「楽観主義」聞くと、自己啓発系セミナーで「マインドを解放しよう!」とか「開かれた!」言いながら、結局は自分に甘いだけで思慮も思想も思索も無い薄っぺらくてチャラい能天気人、つまり根源的に何の解決にもならない一時的躁状態にある思考停止人をイメージしてしまうのですが(←実際そういう人いますよね笑)、私は基本的に自分の頭で考えないそういうタイプの人が大嫌い。そして類は友を呼ぶのか、ロレッタのお客様にもそういう思考停止タイプの人は全くいません。(笑)

そうした能天気主義とポジティブ心理学とは全く異なるのだそうです。そもそも心理学は「学問」ですから、当然科学的研究と根拠、実証に基づいているとのこと。科学の話なら大好きですし、私は何かが起こった時に人がどのような反応(思考や動作など)をとるかについては癖のような一定のパターンがあると考えていて、そしてそれは脳内物質やホルモンに相当な割合を支配されていると思っているので興味津々です。そして、パターン化された思考傾向についズームインしがちな自分をズームアウト(俯瞰)する訓練を来る日も来る日も筋トレのように継続することで、必ずいくらかはましになるもの、と考えています。つまり、心の明るさは自分で作る、ということですね。自力本願の意志あってこその明るさであって、決してそれは思考停止ではない。

以下は数年前のブログにも記したヘレンフィッシャーの脳内物質とパーソナリティの研究から引用。

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人間のパーソナリティは、性格と気質という異なる2種類の性向からなりったっている。
「性格的傾向」は、経験から生じるもので、数え切れないほどの文化的な影響も相まって1人1人の性格的傾向ができあがる。
「気質」は、生物学的に決まっていて、遺伝的に受け継いだ気質、感情や思考、行動の一環したパターンを織りなす幼児のころからの傾向性のことを言う。

「経験できまる性格」+「遺伝的な気質」=パーソナリティ

そのパーソナリティには基本的な4タイプがあり、これが色々な配合で組み合わされて、どの人独自のパーソナリティになっていると考え、その人なりに4つのタイプが混じりあっているが、とくにしょっちゅう(自然に)現れる対応があり、生物学的な気質にとって一番重要なのは、基本タイプと副タイプの2つ。

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ということで、植島先生に教えていただいた幸福についての興味深い円グラフの解説もソニア・リュボミアスキーの著作から発見!その人が幸福になるかどうかは遺伝で5割が決まり、お金や社会的ステイタスや美貌は1割しか幸福に影響しないという事実。当初これを先生から聞いたとき「遺伝で決定するということは、脳の特徴のことですか?たとえばセロトニンの分泌が少ないと鬱傾向になりやすいとか、ドーパミンが過剰だと統合失調症になりやすいとか、分泌される物質の偏りの遺伝における影響のことですか?」と質問したところ、「遺伝なので細胞1つ1つのことでしょう」とのこと。細胞1つ1つの遺伝情報が幸福の50%を決定するとなると身も蓋もないような気もしますが、興味深い話ですね。

ということで、次回は問題のこの円グラフの解説。
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Breakdown of sources of happiness, according to The How of Happiness sonjalyubomirsky