Boccaccio ’70 - 2015.05.24
ボッカチオ70予告編。
第1話『レンツォとルチアーナ』では、パンスト誕生前の時代ではガーターが当たり前だったのを物語るシーンが。主人公のマリサ・ソリナスは小柄でかわいい。
この第1話で二人きりになれない若いカップルのひたむきさに好感を持っていたら、第2話がくどい!
ニーノ・ロータの音楽が鳴り響くカラフルなフェリーニワールドが炸裂!ただでさえくどくて眩暈がしそうなところに、絵から抜け出たアニタ・エグバーグ(今年お亡くなりになりましたね)のグラマーな躰が巨人化して博士を惑わす。間違いなく4話中で最もアクが強い。もう観ているだけでおなかいっぱい。お酒のみながら観ていたのですあやうく悪酔いするかと・・・。
最近は作り物のグラマーが多いですが、当時の女性らしく豊かなカーヴィーラインのほうがむしろ美しいのではないかと。
第3話は貴族出身で家がお城だったというビスコンティの家で撮ったんじゃないかと思うような、それは豪奢で見事な屋敷で繰り広げられるお話。当時24歳のロミー・シュナイダーがシャネルをまとうのですが、これがまた文句なしに似合う。
ここではぜひ彼女が湯上りの肌にタルクをこれでもかと勢いよくはたくシーンを見ていただきたい!「タルクって白粉舞うほどたっぷりと使うもんなのね」とお分かりいただけるかと。
さらに召使をこき使う様子がこなれていて素晴らしい。電話持つのも使用人ですからね。タルクをはたいたあとに着替える様子がこちら。指示しなくても使用人が洋服とジュエリーをずらずらと持ってくる。平民のように自分で選ぶことが無いのでしょうか??挙句「車を用意させて」「ジャガーに致しますか?」「600にするわ。自分で運転して行きたいから」って高級車も選ぶほどあるんですね!
こんなお金持ちのお嬢さんが働くと言い出すのがまた皮肉。そして見つけた仕事とは・・・自立も自律もできないブルジョワ女性の滑稽で憐れな末路。