ロレッタブログ

日本人に一番足りないのは運動 - 2016.08.14

常々わたしは「運動不足、暴飲暴食は緩慢な自殺。日本人に一番足りないのは運動。」と口酸っぱくして言っていますが、なかなかエクササイズが定番化しない。流行にのってトライする人はいても、当たり前の習慣にしている人はまだまだ少ない。うちのサロンでは、エクササイズを習慣化しているお客様は、医師や薬剤師、そしてご両親の介護で苦労なさった方が多い。健康を損なった人が身近にいるから危機感が違うんでしょうね。

ちょっと専門的な話になりますが、人体は60兆個の細胞からなり、それぞれの細胞が80億個のタンパク質を持っています。そのタンパク質は常に分解と生成を繰り返し、新陳代謝をしながら動的平衡を保っています。

消化管の上皮細胞なら2~3日、皮膚細胞や筋肉なら4週間、骨や赤血球なら13週間で約半分が入れ替わるそうです。生物としては平衡状態を保ちながら、分子レベルでは激しく急速に入れ替わっているんですね。その結果、半年もすると私たちは全く違った分子で構成される生命体になっている。私はよく人体を会社組織に例えて説明するのですが、動的平衡を会社組織に例えて説明すると、社員(分子)は常に入れ替わっていながら、会社全体(人体)としては恒常性が保たれているというイメージでしょうか。

「体質改善には3か月~半年かかる」とよくいわれますが、その根拠は、人体を構成する根源的な組織である血液や細胞レベルで入れ替わる期間がそのぐらいかかるということ。(とはいえ入れ替わりにエラーが生じる病気もありますが、それは今回は割愛。)

この絶え間なく入れ替わっている細胞に悪い生活習慣を続けていれば、入れ替わりも悪い方に進むのは当然のこと。人も動物。植わった場所で光合成して生きられる植物(植わる物)と違い、食物を確保するために動き回って生きるから動物(動く物)なんです。運動不足と食べすぎで緩慢な身体は、本来の厳しい自然のなかでは真っ先に淘汰されます。せっせと動いて腹八分目に過ごしていれば、良い方向へ入れ替わりやすいということ。すごくシンプル。