ロレッタブログ

幼少期からの習い事とメンタル管理 - 2019.11.14

パワープレートやピラティスのセッションで指導していて感じること。 身体の隅々まで意識を巡らせて動く意欲があるかたは、幼少期から習い事を継続しているかたが多いです。お遊び感覚での継続ではなくて、真面目に継続した方々。先生に指導された動きを「どういう風に身体を使うとその動きができるようになるんだろう」とご自身の頭でよく考えながら動いているのが、よくわかります。

ほかには、インテリジェンスの高いお仕事のかたがピラティスにはまる方が多いですね。コツコツ真面目に、学習意欲に富んだ性格でないとなれない仕事に就いているような方々です。

女性ならバレエ、ピアノ、三味線、日本舞踊などを10年以上なんて当たり前、20年、30年以上というスパンで幼少期から継続しています。男性なら、合気道とか、柔道などの武道が多いです。どれも、師匠について、定められた型を徹底的に身体にしみこませていくものですよね。

自分のできなさに対するジレンマやストレス、それによるマンネリや折れそうになるメンタルの弱さや逃げようとする己の怠惰さを、感じたことがない人はいないと思います。そういう気持ちを自分で立て直しす自立と自律のメンタル、目標に向かい何度でも再チャレンジする諦めない粘り強さ、教わったことをさらに優れたものにしようと高みを目指す向上心、セッションの最後まで続く集中力。こうしたメンタルの基礎が、小さなころからの修練を繰り返すなかで、ご自身で成し遂げられてきているのが、よくわかります。いくら周囲がサポートしても、やるからやらないかは本人が決めることですから。

メンタルの弱さや落ち込みやすい性格って、その都度誰かに慰めてもらったり、甘やかしてもらったり、目先の気分転換でごまかしたりを続けていると、何歳になっても一生よくならない。誰かの手を借りなくても、自分で自分を立て直すことは、子供でもやってる子はやってますものね。そして大人でもやらないひとはやらないまま年を重ねる。

「稽古」の語源を調べたら、「考える」という意味合いが含まれていることがわかりました。納得!動きは脳からの神経伝達で成立するので、振付のようにただ漫然と動かすだけでは、何十回繰返しても大して進歩しないんですよね。理解が深まるどころか「飽きた」だの「つまらない」だの「できない」だので、中途半端なところですぐ投げ出すのがオチです。

稽古 けいこ
武芸や芸事を習うこと。練習すること


稽古の由来・語源
「稽」という字は考えるという意味をもっており、「稽古」とは本来「古(いにしえ)を稽(かんが)える」「昔のことを考え調べてどのようにすべきかを正しく知る」といった意を表す漢語であった。
ここから、書を読んで学問する、学ぶの意が生じた。
さらに、芸能や武術を学んだり習うことにも「稽古」が用いられるようになり、学問以外の意味でも使われるようになった。

http://gogen-allguide.com/ke/keiko.html

さらに、何を習っても続かないことをこう呼ぶそう。ご存知でしたか?私は初めて知りました!!↓↓

蛇稽古(へびげいこ)

習い事が長続きしないことのたとえ。習い事を、蛇が冬眠から覚める春にはじめ、再び冬眠に入る秋の終わりにはやめてしまうこと。

http://kotowaza-allguide.com/he/hebigeiko.html

今どきは、1回完結型の気軽なレッスンやお試しの教室も沢山ありますし、それはそれで気分転換やレジャー感覚で楽しめるのが利点。ですが、そもそもの稽古や習い事は、 心身の両方の修練の要素が非常に強いもの。どちらが欠けても、ものにならないんですよね。そして、お金や機会に恵まれていくら優秀な師匠についても、ご本人の内側から湧き上がる意欲と向上心を粘りづよさ、そしておそらく一番大切なのは、師匠に目をかけてもらえるだけの素直さ、熱心、謙虚さがなければ、長年師匠の下でご自身を育み続けるのは難しいのではないかと思います。

でもこれって、仕事でもなんでも同じなのでしょうね。わたしにはそういうチャンスが無かったとか、誰かが助けてくれないかなとか、恵まれていて不公平だとか、そんなことを言って待つだけでは1日は瞬足で過ぎるるので、気づいたら命があっという間に終わる。

運動は「運を動かす」と書きますが、意欲と向上心ある方々は小さなころから自分で自力で運を動かしてきた人たちです。