ロレッタブログ

三島由紀夫が今の日本を見て一体どう思うだろうか? - 2020.04.25

TVのない生活をもう十数年続けているのですが(それ以前も深夜ニュース番組以外はほとんど見てない)、最近ほぼ毎日見ているのはabemaTVのabemaプライムです。結構きわきわな話題を扱うし、ゲストコメンテーターの顔ぶれに私が好きな方々が多いのです。

マスク2枚、お肉券、電子マネーで10万円給付案(しかも給付時期が当初は5月末だったらしいが時間かかりすぎだろう!)などなど無能体たらくな政府もそれを選んだ多数の日本国民の鏡像みたいなものだけれど、少なくとも私はこんなの選んだ憶えはないよ・・・などとぶつくさ思いながら昨年の白井聡先生がご出演のこの放送回を思い出しました。

「 二十五年間に希望を一つ一つ失つて、もはや行き着く先が見えてしまつたやうな今日では、その幾多の希望がいかに空疎で、いかに俗悪で、しかも希望に要したエネルギーがいかに厖大であつたかに唖然とする。これだけのエネルギーを絶望に使つてゐたら、もう少しどうにかなつてゐたのではないか。私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このまま行つたら「日本」はなくなつてしまふのではないかといふ感を日ましに深くする。日本はなくなつて、その代はりに、無機質な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一画に残るのであらう。それでもいいと思つてゐる人たちと、私は口をきく気にもなれなくなつてゐるのである。」

果たし得てゐない約束――私の中の二十五年 三島由紀夫

→●「三島由紀夫が今の日本を見て一体どう思うだろうか?」49年目を迎えた自決と“憂国”を読み解く

→●ABEMA Prime『戦後最大の知性であろう三島由紀夫がなぜ割腹自殺を? 没後から約半世紀 彼の人物像に迫る』放送回

2月末のこの白井聡先生の舌鋒鋭い記事は話題になりましたが、なんと先生、私と同い年でした。(知性に差がありすぎる・・・)

https://news.yahoo.co.jp/byline/shiraisatoshi/20200229-00165212/