ロレッタブログ

頭ではわかるけどやらない - 2020.08.18

私はコロナ以前の十数年前からおこもり生活なので、何も変わらない日常が続いていますが(笑)、新たに「おこもり太り」という言葉が出現していました。通勤のストレスがなくなって、時間も余裕ができて、いいことばかり!という風には、なかなかいかないようですが、そんなに増量するのかな?

https://tarzanweb.jp/post-217787?fbclid=IwAR3DCS35iPRfiuLZtBX7EVjyhqsbQmaVXg8o_akgpy0VgS_PtwpRMvnJ7DQ

→●みんなやっぱり体重増えた? 「おこもり太り」アンケート

増量は、1kg、3kg、そして5kgのかたもいるそうです!!!健診で異常値が出そうですね・・・。体重増の理由は、運動不足、食事量が増えた、酒量が増えた、食事や飲酒の回数が増えた、そして量も増えたからだそうです・・・それは太るよね。

増えすぎた脂肪や体重は関節に負担をかけるので、股関節、ひざ、足首などが痛くなるかもしれません。お腹の中身みっちりつまった内臓脂肪で、腹部が内側からせりだして腰痛が出ることもあります。肥満でホルモン値が異常になるかたも。こういうケースは標準体型に近づくにつれ、値が正常値に戻っていくのでわかりやすいです。

このアンケートでは「自粛生活で運動を始めた」と回答したかたも多いそうです(ターザンの読者だしね)。しかし最近は整形外科の新規受診患者も増えているようで、数人のお客様が「近所の整形外科の前を通りがかったら、高齢者じゃない若い人も大勢外に並んでいてびっくりしました。」と話していました。もしかすると待合室の三密を避けて院外に出て並んでもらっているのかもしれないけど、とにかくすごい人数だったそうです。コロナ流行当初に私が予想した通りの展開です。

武道家の友人がかなり昔に教えてくれた情報なのですが、フィットネスがブームになると整形外科の受診者が増えるという事実は、いくつかの研究で明らかになっているのだそうです。動きをなんとなく見よう見まねでやってみたり、ウォームアップを疎かにしたり、普段何もやっていない人が動ける身体になっていないのに急に変わった運動を始めると、怪我や故障をしやすいです。

40代以降はリカバリーにも時間を要するので、くれぐれも無茶はしないように。ただし、無茶をしないことは、すぐにギブアップしてOKという意味ではありません。

運動を疎かにして食事やサプリメントだけで体を変えようとしたり、自分の限界の6割も出してないのに「できません」とか口にしていたり、エクササイズやトレーニングとも呼べないレベルの強度や頻度では、そりゃ身体は変わりませんよ。トレーニングは「辛いな」「キツイな」と思ったところからが成長だし、それを超えれば必ず成長するとわかっていることなのだから、こんなにやりがいがあることはないですよ。やればやっただけ自分ができることが増えていくし、自分の好きな「なりたい自分」になれるんだから、それを理解すれば毎日のトレーニングは自分の大好きな時間になります。

こういうことは何もトレーニングに限ったことではなくて、「言ってることは分かります。でもー」と言う人は、はなから「やらない」と決めているんですよね。教わったことを「やってみよう」という気持ちと、「でも無理」という気持ちの両方が心の中にあるわけじゃなくて、やる人は、やるためにスケジュールを立て直したり、そのための時間を作りだして取り組まれます。食事会や呑み会や旅行やショッピングや寝転がってネットサーフィンする時間はあって、トレーニングする時間がないわけがない。「でも」という人は、その「でも」を発する前に「やらない」と強く決めているんです。

ちなみに、これを読んで「でも・・・」とさらに言いたくなった人は、そういうメンタルでいる限り、どんな運動をやったところで大して変わらないので、往生際悪く甘ったれた自分に飽き飽きするぐらいの徹底的な内省が必要なんじゃないかと思います。時間は命の残り時間ですから、命と時間を自ら無為にしていることをまず頭でとことん理解したほうがいいんじゃないでしょうか。

責めているわけではなくて、素朴な疑問なんですが「頭では分かるけどやらないメンタル」で5年10年どころか20年も30年も生きるのって、本人がまず飽きませんか?人の好みや性質もいろいろですが、精神的に成熟した大人ならやっぱりどこかでそのうち飽きると思うんですよ。愚行権を行使するのは個人の自由ですが、その割には愚痴と不満だけはやたらと多い・・・みたいなことになっているのはもったいないです。そんな風にグダグダに生きてきて、気づいたら50代とか60代で「ほぼ死に体」みたいな人って、私は最近「もう見飽きたなあ」と思うぐらい見てきました。医療従事者のかたなら、もっとたくさんそういう方々をご存じでしょう。

お客様からの中には、「家族や周りの人がメタボ」だったり、「頻繁に呑み会に誘われる」というご相談もありますが、自分を変えるよりも他人を変えることのほうがはるかに難しいです。「家族も他人」「知り合いも友だちも他人」と割り切って、自分を健康と幸せを最優先にしてみてはいかがでしょうか。親は自分よりも先に死ぬのが自然な順番だし、夫はそもそも赤の他人(その他人が自分の口を満たし続けてくれている事実を認められると少しは感謝も芽生えるかも)、子どもは自立して家を出ないほうが大問題です。食事会を断ったぐらいで切れる縁なら切れたほうがいいじゃないですか。目標に向かって頑張っていると、人はポジティブになれるし、それだけで輝いて美しいと思います。その過程でもっと他に自分に良い影響を与えてくれる別の人間関係ができますから、気にしないでいいと思います。

言うまでもないことですが、死に体の人は輝いた目をしていません。うつろな目としまりのない口から吐き出されるのは、言い訳と不平と不満と愚痴のオンパレード。しかしながら、幸か不幸かそんな死に体であっても、もうあとさらに40年も50年も生きることができる時代になってしまいました。もしかすると私がまだ出会ったことがないだけで、そういう万年低空飛行で負だらけの状態が「自己充実を果たして満ち足りた状態」という人も世の中にはいるのかもしれませんが、やっぱり「もったいないなあ」と思ってしまいます。

「自分の健康と幸せを最優先にする」そして「目標に向けて頑張る」というこの2つを貫くだけで、未来は大きく変化するはずです。本当に自分を変えたいと決意した人は、自分を変えて活き活き幸せそうな人に触発されて変わっていくものだと思います。