ロレッタブログ

BBC 母親がコロナ陰謀論者になるまで――あるイギリス家族の話 - 2020.10.29

BBCニュース – 母親がコロナ陰謀論者になるまで――あるイギリス家族の話

アメリカもQアノンで大変だけど、選挙後に暴動にならないといいですね。イギリスもこんなことになっている。

https://www.bbc.com/japanese/video-54687302

セバスチャンさんの母親は新型コロナウイルスの流行を境に、イギリスでも有数の陰謀論者になってしまった。

母親のケイト・シメラニさんはいまやソーシャルメディアに数万人のフォロワーを抱え、新型ウイルスなど存在しないという偽の主張を拡散。COVID-19の症状が第5世代移動通信システム(5G)によるものだと述べたり、国民保健サービス(NHS)をナチスドイツと関連付けたりしているという。

セバスチャンさんは自分の母親が、公衆衛生や新型ウイルスに関する議論に悪影響を与えていると心配している。

加えてセバスチャンさんは、家族崩壊にも直面している。 BBCのマリアンナ・スプリング偽情報専門記者が独占取材した。

BBCニュースサイトの記事はこちら。 https://www.bbc.com/japanese/video-54…

笑いを誘う新手のネタみたいなノリで陰謀論を話すならまだわかるのですが、私はどうも真剣に論じる気にならないので「どんな思想を持とうが本人の勝手なのでそういう多様性もありなのだろうし、それであなたが幸せならいいんじゃないですかねー。(私はさっぱりわかりませんが)」ぐらいの感じで速やかにスルーです。日本はこの程度で済ませられやすいタイプが多そうな印象ですが、アメリカやイギリスはこうした人たちの行動が暴力的になりやすいし、政治的にもテロなどの脅威にも繋がりやすいので、本当に大変ですよね。

陰謀論って荒唐無稽で笑っちゃう類の代物のはずだけど、妄信する人はもともと不安に苛まれやすい性格傾向があるのかもしれないし、この種の話を常に語りたがる人は他人の注目を集めたくてたまらないタイプなのかもしれません。「世の中は悪意に満ちている」みたいな世界観に執着して生きたほうが自分らしさを感じられる人、不幸であること自体に価値を置いている人っていますものね。

ちなみに、conspiracyで無料画像検索すると、こんなイメージが出てきました。宇宙人との遭遇?(笑)。

何者かになりたい自己承認欲求が過剰な割には、人の注目を浴びるほど突出した才能もなく才能を見つけて開花させるほど自己研鑽やチャレンジもできない人にとっては、ありのままの己の凡庸さを認めるのは屈辱だろうから、陰謀論を語って他人の関心を集めるのはてっとりばやく自己承認欲求を満たせるコストのかからない祭りなのかもしれない。ワクワクとスリルとささやかな冒険(←チャレンジではない)求めるなら、エラリー・クイーンとかアガサ・クリスティーとかスティーブン・キングとかを読んで自己完結していれば良いと思うのだけど、自宅で一人で読書してても誰かに注目されることはないので、なんか叫んだり語りたくなるのかな?いずれ終わる短い祭りでも、とりあえず自分の話を聞いてくれる人が見つかるし増えるという目先の事実と承認欲求が満たされる快楽のほうが優先順位が高そうです。そして、終わる祭りを惜しむ人は様々な陰謀論を次から次へと語りつづけるのかも。

よほど毎日がつまらなくて退屈で、自分の話に耳を傾けてくれる人がいないのどちらかか、そのどちらもな気もしますが、自分の才能を見つける気もなければ磨く気もないのなら日々が退屈なのは自分のせいだし、話を聞いてくれる友人に恵まれていないのは自分の人間関係の構築能力やコミュニケーション能力に問題の根源があるのかもしれない、と考えて立ち止まって自己省察してみればよい少しでも自分で自分をもっとマシにしてあげられるんじゃないかと思うのですが、そんなことはしなさそうです。そのうち「陰謀論依存症」みたいな精神病名ができそうな気がする。

・・・と思っていたら、やっぱりできてた!「スキゾタイピー」。統合失調症的な性格傾向や、自己愛性人格障害の人が陰謀論を振りまきやすいらしい。上記のBBC動画の女性なんかは、典型的な自己愛性人格障害な感じを受けます。

調査の結果、陰謀論を信じる人たちに共通して「スキゾタイピー」と呼ばれる気質が見られました。スキゾタイピーとは日本語に直訳すると「統合失調症傾向」ですが、統合失調症を患っているという意味ではなくあくまでも性格を形成する因子の一つとのこと。スキゾタイピーの高い人ほど、比較的他人を信頼せず、偏ったイデオロギーを持ち、変わった感性を有する傾向にあります。

人は心理学的に、自分や世界がよくなる方向に物事を考えたり、ポジティブな目標を達成したりするために、宗教を含めて何かを信じようとする傾向があります。しかし、ほとんどの陰謀論は「世界に混乱と悪意を見いだそう」というもの。ハート氏は、陰謀論を信じている人は「混乱と悪意」に魅力を感じる傾向があるのではないかと論じています。普通の人と違った感性も、スキゾタイピーの高い人の特徴の1つです。

https://gigazine.net/news/20180930-conspiracy-theory-schizotypy/

陰謀論を信じやすい個人の特徴(個人差)

不確実性を恐れる人

論理的・分析的な思考に欠ける人(学歴と関連あり)

生物でない物体などに対して、意思や感情を過度に見い出そうとする人(擬人化をよくする人、スピリチュアルな思考に近い)

恐怖や敵対心を感じやすい人

人間のグループを過度にカテゴリー化する人

https://note.com/kodaikusano/n/n047d2ce55f87