ロレッタブログ

社会のダイバーシティを考える 立つ、歩く、走る―義足でこえる心の壁@Gallery A4 - 2021.07.27

ギャラリーA4の義足の展覧会に行ってきました。外反母趾オペと合併症の内反母趾リオペでも義肢装具士さんのお世話になっていたり、足専門病院のリハ室ではたくさんの患者さんが様々な義足を装着している様子を目にしたり、自分の知人にも義足の方がいたりするので、この展示会のことを知ることができてラッキーです!数日後にリオペ後の左足の定期健診があったので、義肢装具士さんにこの展覧会についてお伝えして、お話が盛り上がりました!!

展覧会では、日常用義足とスポーツ用義足の実物などが多数展示されています。

館内では義肢装具士・臼井二美男(鉄道弘済会義肢装具サポートセンター)の義足製作ドキュメンタリー映像も上映されていて、さらに東京大学生産技術研究所 山中俊治研究室による3Dモデリングや3Dプリンタを活用した義足製作プロジェクトを実物と映像で紹介しています。義足の歴史も紹介されていて、当時の雑誌や新聞記事を通じて、1877年の西南戦争から1964年のパラリンピックまで、日本における義足の歩みを知ることができます。

https://youtu.be/N9ratnXWaUg

社会のダイバーシティを考える
立つ、歩く、走る―義足でこえる心の壁
展覧会期:2021 年 6 月 11 日(金)~ 2021 年 8 月 5 日(木)

義足という道具は、足を何らかの理由で切断した、あるいは先天的にない人の身体を支える
もので、日常生活用からスポーツ用、近年ではショーなどで見せるための義足まで作られて
います。本展は、社会のダイバーシティを考えるという大きなテーマのもと、ひとりひとり
が生き甲斐をもち、それぞれ輝ける社会を考える手がかりとして、義足とそのユーザー、
作り手の現在に着目します。「障がい」というのは、身体的状況そのものより、社会の中で
生まれる不自由や心理的な壁です。互いを理解し、支えあう共同体として社会を整備して
いくことは、これから超高齢化社会を迎える私たち全員と無関係ではありません。


義肢装具士の臼井二美男は、熟練した職人技と一対一のコミュニケーションを通して、ユーザー
ひとりひとりの身体にフィットする義足づくりに取り組んでいます。さらに義足を使い
こなし、人同士の交流と活力を生む場として、義足で走る陸上クラブの活動に長く携わって
きました。
一方で東京大学の山中俊治研究室では、マス・カスタマイゼーションという考え方のもと、
義足用モデリングソフトウェアや 3D プリンターという新しい技術を用いて、ひとりひとり
に適した美しい義足を、より多くの人に届けることを目指しています。


本展では、義足の歴史から、近未来の義足づくりまでを展望します。大量生産・大量消費が
普通になった現代社会で、人間ひとりひとりに寄り添うことのできるデザインとはどのような
ものか、義足を通して見えてくるのではないでしょうか。使い手に寄り添い、その背中を強く
押してきた義足。そこに関わる人や歴史に目を向け、壁のない未来の社会を考えるきっかけ
となればと思います。

いや、ほんとその通りなんですよ!

でも、自ら健康をないがしろにしたり、事故にあおうが大病しようが義足になろうが、リハビリしない人もたくさーんいるんですよね。

競技用義足の形状は、まるでカンガルーや猫の後ろ脚みたいなカーブ!

走りは唯一筋力のみに頼るのではなく、地面反力を最大限に活用して、アキレス腱のバネの力で走ったり跳躍したりするので、義足もスポーツや競技という視点で製作するとおのずとこの構造になるのでしょうね。

黒人選手のトップスプリンターも、走っているというよりも、もはやアキレス腱で「跳んで」ますもんね。ウサイン・ボルトのストライド長は2.75メートルですからね!あれは走りじゃなくて跳んでるんですよ!

アスリートの協議向けの義足の底面には、スパイクがびっしりとついています。

健常者でさえ、スパイクに足をとられて負傷することが多いと聞いたことがあるので、義足のスパイクが芝生に食い込んで水平面でねじれたりすると、本当に大変なんじゃないかと思います。

女性の脚の丸みを意識してつくられた義足。自費負担で高価だとはおもうけど、私がもし万が一義足になることがあって装着して生活するなら、機能面と両立できるようならぜひこれにしたい!なんて一瞬思ったのです。が、いくら3D技術が発達しても、最終的に使用する本人にあわせるための微調整は人間がやるので、できあがった後の微調整がこの素材でどこまで可能なのかしら・・・?

このソケットなら、猛暑の夏もひんやりすごせそうだけど、患部の血流は低下しそうな気もする。。冬も寒そうな気がしないでもない・・・かかとも高いから、室内履きも片足は少しヒールが必要になるかも?でも、やっぱりフォルムがとてもきれいですよね

ほかにも、足首の角度が可変式になっていて、ヒールの靴も履けるようになっている義足がありました。

関連のトークショーがいくつかあるのですが、一部はすでにYouTubeで公開されていました。

会場でいただいたフリーペーパー genteと、会場で流されていた動画でローテーションプラスティ(膝回転形成術)のことを初めて知ったのですが、なるほど体重をかけやすそうで理にかなっている・・・。

https://allstartherapies.com/2020/02/16/rotationplasty/

パナソニックのサイトには、ほかにもたくさんの動画があります。ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。

https://news.panasonic.com/jp/topics/149136.html