ロレッタブログ

今年一番の悲しい報せ - 2021.10.28

今年一番のショックなニュースで絶句してしまいました。作家の山本文緒さんの死去。

58歳ですい臓がんだったそうで、昨年末から臥せっていたとの報道がありましたが、それよりもしばらく前には鬱病も患って書けなくなっていたそうで・・・好きになった作家は全作品読破したいほうなので、私は20代の一時期、先生の作品を次から次へと読みまくった時期がありました。一度読み始めたら、ページをめくる手が止まらなくなって、一晩で読んでしまった作品もたくさんありました。

どうしてこんなに優れた仕事をしてお人柄もよさそうな(山本先生には直接お目にかかったことはないけれども、そういう印象を抱かずにはいられない)人達ばかりが、若くして亡くなっていってしまうのでしょうね・・・。それにしても若すぎます。早すぎます。

『自転しながら公転する』で中央公論文芸賞を受賞されていたのは知っていたので、受賞作の選評やご本人のコメントが掲載されている今月発売されたばかりの「婦人公論」を読みながら、授賞式には出席できていたのだろうかと気になったのですが、選評者の先生方の文章からもご本人の容態の悪さは全く知られていなかったことが推測されます。

先生のInstagramには、今後も思い出などが時折更新されるそうです。ありがたい。仕事に夢中になると、いくつものことを並行できない性質なので、フィクションはなかなか入り込むモードになれそうになく、20代の頃に比べると今ではずいぶんと手に取る機会が少なくなってしまったのですが、今冬はそうやって遠ざかってしまっていた山本先生の近年の作品を順番に読んでいこうと思います。

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