フィーちゃんの歯石除去 - 2021.11.13
さて、フィガロ君の歯石除去の当日です。診察室ではキャリーバッグから出たがらないのですが、一度取り出されると観念して非常に大人しくされるがままになってくれる、優良患者(患猫?)です。
朝いちで病院に預けて、麻酔がだいぶさめた夕方に引き取りに行きました。「フィガロ君は本当に大人しくていい子ですね~」と看護師さんからもお褒めの言葉を頂戴しました。吠えたり引っかいたり威嚇する子もいるでしょうけど、フィガロ君は内弁慶、病院ではまな板の上の鯉です(笑)。
自宅に帰ると、もう大変な甘えよう!!
私がフィガロの側から立ち上がると、フィガロもまだふらつく足で立ち上がって後を追いかけてこようとするので、私は片手で5㎏近くあるフィガロを抱きかかえて用事を済ませるという、乳幼児のケアのような状態になりました。体幹も四肢もしっかり強化しているとこういうことも平気でできるようになりますが、子どもだと体重をゆうに10㎏超えても「だっこ!」と要求されるらしいので、本当に親業は体力ありきですよね・・・。
フィーちゃんは翌日ごろまでほぼ完全な抱っこ状態でした。なにせ初めての体験だったので、不安や怖さもあったでしょうし、まだふらつくので余計に一人になりたくなかったのでしょうね。
ちなみに、今回のお会計はこんな感じでした。歯石除去は全身麻酔を行うので、1週間前に術前検査が必要でした。その内訳がこちら。
昨年末の猫ドッグ受診時に前の犬歯がぐらついているのを指摘されていたのですが、今回の歯石除去で根本からぽろっと脱落したそうで、歯はもう落ちる寸前で歯茎に留まっていたのがよくわかります。そして小さな前歯も2本、合計3本の抜歯です。そして、最近右目から目やにが出るようになっていたので、それに関してもご相談したところ、鼻涙管洗浄をしていただけました。ただし病院にある最も細い管も入らなかったそうなので、もともと鼻涙管が狭いと判明。今後はフィーちゃんの鼻涙管のマッサージも行うようにします。朝と夜に服用する抗生物質(サワシリン)も1週間分いただいて、終了です。
人間も歯周病を放置していると、歯槽膿漏や歯茎の根元の虫歯や口臭や鼻炎はいわずもがな、口から体内に取り込まれた歯周病菌が全身に巡り、ありとあらゆる病気を引き起こします。アルツハイマー病も歯周病菌が原因になりうるといわれているそうですし、糖尿病患者は100%歯周病だそうです(甘いものとか脂質の多いものを好む傾向のある人は、デンタルケアに無頓着な人の特徴と重なるのかも?)。
デンタルフロスの習慣が無かったり、プラークコントロールやデンタルケアに無頓着な人は、いくら美容に大枚をはたいて外見を繕っても、息はとても臭いですし、歯もそれなりに汚れているので第三者的には痛々しいものを感じますが、かといって「歯がすごく汚いですよね。口もくさいですけど、ちゃんと歯医者行ってます?」とはなかなか他人からは指摘しづらいので難しい・・・。他人に指摘されてグサッとくることって、図星をつかれた証拠なんですけどね。かといって、犬猫ならともかく、数十年生きてきてもう十分に大人と呼べるいい歳の人を、他人が無理やり引きずり出して歯医者に連れていくようなことはできませんから、指摘される前に自分で気づいて積極的に変わっていきたいものですね。「予防歯科」という言葉は、もうかなり前から浸透しているはずですから。