50歳前後の捻挫と骨折者が増加中 - 2022.04.20
運動不足、栄養偏りがちな50歳前後の友人やエステのお客様(←ピラティスやパワープレートのトレーニングは利用していない)の捻挫や骨折者が、近頃急増中です。私としては、「だから言ったのになあ・・・」という感じです。
皆さん一様に最低限の運動が不足していて、高糖質高脂質の多食や多飲傾向が明らかです。もしくは単純に量を食べ過ぎです。長年のデスクワークや運動不足と不摂生の蓄積が更年期前後から露呈し始め、直立二足歩行に欠かすことのできない足から使い物にならなくなっていっている、というのが実によく分かる怪我の連発です。どんな感じかと言うと、こんな感じです。↓
足がもつれて転び(←筋神経系が老化している証拠)、転べば膝蓋骨が割れ、膝を骨折し、足首を骨折し、いつも同じ側の足首を捻挫して、治ったらまた捻挫し、少し身体を動かしただけですぐに足がつり、案の定足底筋膜炎になり、尿漏れが始まり、食べすぎ飲みすぎで逆流性食道炎、高血圧症、高コレステロール血症、栄養と血管の状態が悪いので薄毛は絶賛進行中、運動しなさすぎで心肺機能が低下して心臓病(心筋梗塞、狭心症などの虚血性疾患は60歳前後から激増しますね)、ウエスト周りにたっぷりついた内臓脂肪で毎年ベルトの穴が1つずつ増えていき、人間ドッグに行けば「筋肉なさ過ぎ、将来寝たきり確定」と医師から断言をされる始末で骨粗しょう症と診断されたから病院で薬をもらった(←薬を飲めば大丈夫と思っているのが甘い!)・・・という具合です。
いまの怪我が捻挫で済んでいる人は、同じライフスタイルを続けていれば、次に同じようにバランスを崩したら骨折する可能性が高いという覚悟をしておいたほうがいいです。大腿骨骨折してからの後悔は全く何の役にも立たないどころか、文字通り己の足で立てなくなります。「親の介護に巻き込まれるのは嫌だ」と言いながら、親に介護される日が来てしまうかもしれません。あるいは、よくあるパターンですが、育児や親の介護に自分の体力がついていかず、それらを終えたら直ちに自分が要介護状態に陥る・・・という流れもちっとも珍しくないです。
「このままではまずい」という事実にご自分で気づいた方は、気づけた今日が吉日です!今日から自分でも改善に取り掛かりましょう!明日よりも今日から、今この瞬間から、です。「そうはいっても、なかなか腰が重くてー時間がなくてー」とかなんとか言って、自分から変わろうとしない人が良くなることは、決してありません。時間はないんじゃなくて、作るものです。
と思っていたら、ちょうど良いタイミングで通販生活から今期もカタログが届きました(スペシャル会員なので無料で届くんです)。ほらね、近年では年間20万人近く大腿骨近位部を骨折しているそうです。
この30年間で大腿骨近位部の骨折者数は3.6倍に増加しました。
半世紀近く骨粗しょう症の研究、治療を続けてきましたが、近年の患者数の多さに危機感を抱いています。
約1280万人いる骨粗しょう症患者のうち約8割が女性です。
大腿骨を骨折した高齢者の4人に1人は寝たきり生活になっています。
正直、私がこの仕事を通じて長年いろんな女性の身体やライフスタイルを観察していると、今現在20代や30代の人よりも、ちゃんと身体を使って生きてきた80代や90代の高齢者の方が、姿勢もよく体力もメンタルの強さもはるかに上、と感じることが多いです。バブル世代ぐらいから、極端に身体が生物として使いものにならないぐらいダメになってきている人が激増している、という印象です。
ちなみに、この号のインタビューではこのような方々の年齢と骨折歴が披露されていました。ぜひご一読ください。
・香山美子さん(女優・77歳)「これまで、6回転んで4回骨折しています。最初の骨折は15年前、62歳の時に自宅の階段から転んで右膝を骨折しました。」「65歳で左足の甲を、75歳の2月には腰椎を圧迫骨折、そして8月にふたたび右膝を骨折しました。」
・下重暁子さん(作家・85歳)「11年から3年連続で右足首、左足首、左手首の3つの首を骨折しました。」
・柴門ふみさん(漫画家・65歳)「13年前に乳がんが見つかるホルモン治療をしたため、もともと低めだった骨密度がさらに下がってしまいました。」