ロレッタブログ

フェンタニルの鎮痛効果はモルヒネの50─100倍強力 - 2022.07.06

前回の両足外反母趾オペでは硬膜外からのフェンタニル投与で鎮痛しましたが、「じゃあ切断した部位は全く痛くないのか?」と言うと、痛いです。プロポフォール→フェンタニルという、超強力な麻酔薬のパレードでしたが、正直なところ色々損傷させているので、どうやって痛いっちゃ痛いんですよ。でもベッド上で「痛いー!!」とかワーワー騒げないんです。だって医療用麻薬で廃人化してるから(笑)。

でも、硬膜外からのフェンタニル投与は時間の感覚が無くなる本当に不思議な体験でした。時間の経過が5秒なのか15分なのか50分なのか5時間なのか15時間なのか、完全にトリップしているので全くわからないんですよ。依存症で廃人と化したことのある人の気持ちにちょっと共感できる時間でした。

フェンタニルは、モルヒネの何十倍も強い鎮痛剤で、アメリカで乱用や乱用による死亡が相次いでいて製薬会社が訴えられたり映画がつくられたりと、話題に事欠かない医療用麻薬(オピオイド)の一種です。多くの薬と同じくこれらも頻回に使用していると耐性ができて、次第に効きが悪くなってくるらしいんですよね。


これを機に改めて調べてみたら、当時は見つからなかったフェンタニルのわかりやすい説明が沢山みつかりました。フェンタニルの常用による過剰摂取で歌手のプリンスも亡くなっています。私みたいに術後の鎮痛にド短期で使うには、問題ないと思うのですが、アメリカは製薬会社も医師に対して「依存性は低いし安全」みたいな説明をして販売していたそうなので、麻薬組織までこれに目をつけて、アメリカでは社会問題化しています。(無理もない)

私の個人的な推測ですが、日本でダウナー系ドラッグがあまり流行らない最大の理由は、ほっとけばおのずと抑鬱に傾いていく国民性だから、いちいちお金を出してまでダウナーになることに需要が無いからだと思っています(笑)。日本でダウナー系を担っているのは、タバコ・スピリチュアル(失恋ソングみたいなのも入りそう?)が代表格かもしれません?そういう日本で求められるのは当然アッパー系ドラッグが多くなるはずで、依存まで行かない手前のあたりの無数の人達にとっては「アルコール・砂糖・脂質」のBIG3がその役割を担っている、というような印象があります。

一方、米国ではダウナー系ドラッグが人気なのは、何事に対しても超ポジティブでアッパーな精神状態であることを評価する社会的傾向やそれに準じた気質が諸外国よりも強いから。米国ではアッパー系ドラッグの役割は日本同様にBIG3がはるか昔から既に担っているので、もっと効果に即効性があってある程度のある程度の価格がする薬物に求められる役割はダウナー系になるということになっているんじゃないでしょう。

・・・みたいなことを、フェンタニル投与で一生分以上のエンドルフィンが脳内にドバドバ放出されながらアヘン窟に住む廃人と化してベッド上で考えていたブログがこちらです。そういえば、アヘン窟は中国人が主に経営(?)していたらしいですが、中国もアッパーな国民性だと思うので、ダウナードラッグで強制的に落ち着かせたくなるのかもしれません。

外反母趾手術 オペ~入院~退院後の鎮痛剤 その1