ロレッタブログ

仰向けだと自力で脚を上げられない人が特に弱っている筋肉とは? - 2022.09.12

朝のオンライングループセッションは、今夏の3か月間(6月~9月)はフォームローラーを使用したマットピラティス初級を実施しています。

皆様一様に、仰向けで脚が空中に上がらない(自力で上げられない)、股関節を屈曲しようとしても太ももを体幹に引き寄せることができない、と愕然としているようですが、この原因は腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)の弱化、あるいはこれが長時間座位の生活で常に硬くなっている、という場合が非常に多いです。

このほかにも足があげられない理由としては、腰部の筋肉が硬い、ハムストリングが硬い、腹筋がまだまだ弱いなど、様々な要素が複数絡み合っていることが大半ですが、腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)が弱いのはまあ間違いないです。大腰筋トレーニングは、少し前にブームになりましたよね?そのブームの後にもトレーニングが続いていればよいのですが、果たしてどのぐらいの人が継続的にその運動を続けているのでしょうか(笑)。

もし「腸腰筋とか大腰筋って聞いたことはあるけど、どこにどんな風についている筋肉なのかな?」と、いまいちイメージがしづらい方は、ぜひこのムービーをどうぞ!この動画を参照すると判るように、大腰筋は胸椎(T12)から腰椎(L1~5)の横突起(つまり胸椎の一番下と腰椎)から始まり、骨盤の内側を通り、大腿骨の小転子(大腿骨の根元)」で終わります。腸骨筋は骨盤の内側から始まり、大腿骨の小転子で終わります。この腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉であり、お腹の奥にあるので深部腹筋とも言われます。正しい姿勢で立つために欠かせない筋肉です。「立ったり歩いたりするのも全ての動作はお腹から」というのはこういうことなんですよね。

 

ちなみに、これが弱ると足があがらなくなるので、転倒しやすくなります。だから筋力低下が著しい人ほと、まさかと思うような小さな段差でころぶんです。絨毯につま先がひっかかる、脚を上げたつもりがスリッパの先がひっかかってしまい転ぶ…という具合です。

なかでも大腰筋は牛ならヒレ肉と呼ばれます。胸椎横突起の前面にあるのがヒレ肉(テンダーロイン。中でも特に柔らかい部分がシャトーブリアン)、後面にあるのがサーロイン(Tボーンステーキ)です。ヒレとサーロインが骨付きでセットになってグリルされている動画がこちらです(笑)。「この肉についている骨は胸椎の横突起だったのか!!」みたいな気持ちで観ると面白いですよ。

現在、学ぼうと思えばいくらでも無料でこんなに素晴らしい動画で理解を深めることができるんだから、数十年前を思えば信じられないくらい便利ですねえ・・!