ロレッタブログ

足の老化と運動への影響 Understanding the Aging Foot & its Effect on Movement with Dr Emily Splichal - 2022.11.21

Functional Aging Instituteで開催されたトレーナー向けのセミナー動画のご紹介です。私は既知の内容ですが、ご興味のある方はぜひどうぞ!

毎日1万人が65歳を迎える現代で、その年代のクライアントの多くは残りの人生をより良い日々で過ごそうとしてはいますが、皮膚の菲薄化、関節炎、神経障害、脂肪の萎縮などが、歩行や好きなアクティビティを妨げる可能性もあります。この動画では、足病医のDr.エミリーが、加齢とともに足に起こる一般的な変化と、これらの変化を補い運動寿命を延ばす方法について語っています。

以下、セミナーの序盤をざっくり解説してみました。

ここでも、65歳以上の関節炎有病率は49.8%以上、と述べられています。関節炎は、手首、足首、肩、股関節、ひざなど様々な場所で起こりますが、足では特にこの4か所で起こりやすいです。

  • 足関節(足首)
  • 距骨下関節
  • 中足部(距舟関節)
  • 第1中足骨(母趾の付け根)

 

足関節の関節炎は特に痛むため、運動療法や履物で足首にかかる負担を緩和することが重要です。偏平足の人に多くみられるのは、距骨下関節の関節炎です。また中足部の距舟関節や第1中足骨(母趾の付け根の中足骨遠位の関節)でも、関節炎は起こります。この4つの箇所の中でも、最も関節炎が起こりやすいのが足関節と第1中足骨です。

また、これらのどの関節炎も患いやすい足の形は偏平足です。したがって、高齢で偏平足のクライアントは、これらの関節に関節炎を患う可能性は非常に高いと言えます。また、若いクライアントならば、予防に勝るものはありませんから、そうなる前の早期の段階から足の内在筋の筋力強化に努め、足を強く保つこと、そして股関節と体幹の強化に努めることが非常に重要です。

これらを強化することは、各ライフステージで足や足首の関節炎や関節の変性を予防することができます。なぜならば、足関節が可動しなければ、中足部も可動せず、母趾も可動しないからです。つまり、これらの関節が可動しなければ、人は正常な歩行や最適な歩行ができないのです。

これにより全ての歩行は代償動作になり、関節炎を患う人の歩行は多くの場合、推進力の低下が起こります。つまり、筋膜や結合組織のエネルギーをうまく活用できないため、その代わりに歩行パターンを足音を立てて歩いたり、足を引きずって歩く等などのように変化させるのです。

これらが全身的な代償動作をさらに強化し、身体の他の部位の制限に繋がり、全身のグローバルなシステムに影響し、朝ベッドから起き上がった1歩目が大変痛かったり、全身に慢性的な痛みがある、という風に極度な痛みに発展していきます。

次回は、こうした足のトラブルの予防に有効とされる足の内在筋のトレーニングをご紹介しますね。