ロレッタブログ

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と更年期前~更年期以降の健康 - 2023.03.21

前回の続き。

先日の女性と心筋梗塞に関するブログを書くことを思いついた時に、PCOSと40代以降の健康管理も気になりました。

PCOSは血中アンドロゲン値が高め、ということは、エストロゲン分泌量がさらに低下する40代以降はメタボリック症候群、肥満、2型糖尿病や心血管疾患も一般の女性より高リスク、といえるのはないかしら?若いうちは、妊娠を希望しないならピル服用、妊娠希望なら不妊治療というざっくり2つの枠で対処できたとしても、それ以降も続く人生ではPCOSの人はより一層の生活管理が長期的な健康維持の重要な鍵となるのではないかしら・・・などなど。


そんなことが気になった当日、偶然にも近頃よく見ているAndrew Huberman教授のYouTubeのお題が「女性ホルモンの最適化」でした!今回のゲストは、ハーバード大学で学んだ婦人科医であり、トーマス・ジェファーソン大学で統合医療と栄養科学の臨床助教授を務めるサラ・ゴットフリード医学博士。専門はホルモンや長寿だそうで、ケトジェニックダイエットも推しているそう。タイムリーに情報を得られる私は本当に運がいい!動画1時間11分位からPCOSに関して述べられているので、そこから再生できるように以下に動画を載せますね。

内容は、まさに私の予想通りの回答です!

番組内でハーバーマン教授は自身の仮説として、アンドロゲンの増加とPCOSとはつまり女性の思考、行動、反応など生き残るためにある特定の方法で行動する必要性を要求させている心理社会的条件の帰結ということも考えられるのではないか、というようなことをおっしゃっています。もちろんストレスフルな生活環境や糖質過多が必ずしもPCOSになるわけでもないし、それらと全く関係なくPCOSを患う人もいるでしょうから一概には言えないけれど、ハーバーマン教授の意見に該当するケースはある程度の割合では存在するように感じます。

私は個人的な経験から「自らが生存ギリギリのストレス下にある時、女性の身体はまず子孫を残す機能から停めやすい」ということが実感として大変よく理解できるのです。本人が生きるだけで精いっぱいの時には、お腹でもう1つの生命を宿し生かしていくことよりも、自分という個体の生命維持が最優先されるというごもっともなアクションが起こるんです。私達の身体は本当に奇跡的なまでによくできています!!

番組終盤の、アルツハイマー型認知症は中年期の病ということと、更年期の睡眠障害の話が非常に興味深い・・・。女性は40代から大脳の代謝機能が約20%低下すると認識し、ホットフラッシュや短期記憶障害や睡眠障害などは全てバイオマーカーの著しい変動と捉で、早めにHRTを始めるのが長寿時代の健康管理には有益そうです。私は30代のころから更年期に備えてやる気満々です!

日本語でもこんな情報が見つかりました。

→〇多嚢胞性卵巣症候群と診断されたことのある40~50代女性へ

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、生殖年齢にある女性の8~13%に認められる疾患で、無排卵や月経不順の原因となります。

そのため、特に妊娠を希望される年代にとって重要な疾患ではありますが、性成熟期はもちろん女性の生涯にわたり影響を及ぼすことが知られています。

今回、「日本産科婦人科学会雑誌」(2021年11月号)などを参考に、PCOSと診断されたことのある40~50代女性のヘルスケア管理について、情報共有したいと思います。

医療法人社団 冬城産婦人科医院院長コラムより


将来健康と丈夫な身体に感謝することはあっても、後悔をすることはまず無いと思うので、「まだ若い」と思えているうちに良い生活習慣を身につけけたり、情報収集をしておくことは、疾患あればより一層有益、疾患が無くてもやっぱり有益、ですね。