2024年のお気に入り動画 <Part1>体操選手のトレーニングの秘訣 Christopher Sommer - 2024.12.16
時折面白かった動画をご紹介していますが、昨年末にまとめてあげた「今年面白かった動画」を今年も挙げてみることにしました。自分の覚書も兼ねて(笑)。
*動画自体のリリース年は今年より以前のこともありますが、私が見たのがたまたま今年だった動画も含まれています。
当スタジオのエクササイズの発展ペースは「クライアントに無理をさせない」そして「常に今の自分の5%のチャレンジを目指す」ことを大変重要視しています。
これは、トレーニングでよくいわれる「3か月ごとにトレーニングの内容や強度を発展させていく」という考え方に、自分自身のトレーニング経験や現代のオフィスワーカーの方々の身体能力の観察も踏まえて「3か月は早すぎる。絶対に何かがおかしい」とずっと思ってきたからです。現代人の体は長期入院した高齢者並みに衰弱している人も少なくありません。男性なら軽く感じられる2キロや3キロのウエイトですら、普段何も重いものを持ち運びしていない人にとってはインナーをちゃんと使えずに、アウター頼みの不良姿勢のまま動かしてしまいます。そんな崩れたフォームしかとれないままウエイトを多用したエクササイズをしたら、遅かれ早かれ怪我をします。
ですから、運動に不慣れな人ほど、優先すべきは自体重を負荷にして正しく動けるようになることです。そのために優先すべきは、やみくもに筋肉量を増やすよりも、本来の関節の可動域を取り戻すこと、です。その点でも自重トレーニングは「伸びて、縮んで」の反復なので、本当にお勧めです。
そうした私の「ウエイトありきの筋トレへの違和感」と、「関節可動域の回復と自重トレーニング優先」を裏打ちするように語っているのが、長年にわたり米国ジュニアナショナルチームのコーチを務めたクリストファー・ソマーのインタビューでした!
ソマ―氏は約40年間の体操指導経験を持ち、数多くの全米チャンピオンや国際チャンピオンを育成しており、「Gymnastic Strength Training (GST)」と呼ばれる独自のトレーニング方法を開発したことで有名で、その独自の指導法と長年の実績により、体操界で最も尊敬されるコーチの一人となっている人なのだそうです。
Gymnastic Strength Training (GST)の特徴:
- 自重トレーニング: 主に自身の体重を使ったエクササイズを重視します。
- 段階的進歩: 基礎から徐々に難度を上げていく方法を採用しています。
- 怪我の予防: 「ゆっくりと急ぐ」をモットーに、怪我のリスクを最小限に抑えます。
指導スタイルの特徴:
- 厳格さと情熱: 厳しい指導の中にも、トレーニングを楽しむことを奨励する。
- 個別アプローチ: 選手一人一人の能力と目標に合わせたトレーニングを提供する。
- 継続的な学習: 常に新しい知識や技術を取り入れ、指導法を進化させる。
いやーこれはもう共感しかないです!!!痛いぐらい自分の膝を打ちまくったインタビューはこちら。
ちなみに昨年の個人的にとても面白かった動画は、こんな風に過去ブログでご紹介しています。日本語字幕がないものもありますが、ご興味のある方はぜひどうぞ。
2023年のお気に入り動画 <Part1>Superpowered Aging with the Master of Flow | Steven Kotler