ロレッタブログ

I様(50代半ば)の姿勢改善の記録 2022年11月~2024年12月 - 2025.01.11

I様(50代半ば)は当サロン開店時からのお客様。
当時のI様は30代。その頃から20年間、毎月欠かさずフェイシャルとボディのお手入れをさせていただいています。I様は人生の中で、運動習慣が皆無、1日中ネットフリックスを視聴したり、食べることが大好き!

となると、どうやったって30代から体重はジワジワ増量します。内臓脂肪や皮下脂肪が増え、筋肉は減る一方ですから、姿勢は猫背に潰れていきます。しかも動画作成という職業柄、日中は長時間座位です。これで良いスタイルや姿勢、適正な体重と体脂肪率を維持するのは、100%無理です。長年観ている私の目には「初めてお会いした頃から、いくら少なく見積もっても8キロは増量したんじゃないかな。過体重と低筋力すぎて全身が潰れてきているから身長も低くなったな」、と感じていました。それでもI様ご自身は、特に運動の必要性は感じていなかったようです。

そんな矢先、何でもない日常動作で歩行不可能な重度の捻挫を経験し、あまりのご自身の衰弱さに危機感をおぼえたようです。「今、本気で体づくりに向き合わないともうやばい。まともに生きられない体になってる!」と非常警報が鳴り響いた瞬間です。目を覚ますには危機感が一番大事。運動が大事と判っていても、大抵の場合はこんな風に我が身でとても痛い目に遭って、お尻に火がついて大やけどしてからようやく重い腰を上げます。体重は大幅増、アラインメント(骨の配置)もズレて潰れて、重力に抗う筋力すらないため、いつ転倒して杖生活になってもおかしくないレベルという、とことんマイナスからI様はスタートしました


そのI様の約2年間の記録がこちら。画像の撮影年月は左→右の順に、2022年11月→2023年11月→2024年3月→5月→9月→12月。

実は2022年11月の撮影開始時以前に、コロナを機に当サロンが開始した「朝のピラティス・オンライングループセッション30分×週3回」に1か月間参加していました。
ただし当然ですが、普段全く運動していない人がPC画面を眺めただけで動作を正しく理解して動けるはずがありません。(そんなことができるなら運動の天才だ)

私もプロとしての責任があるので「おかしな動きの癖や間違った理解が染みつくと、それを抜くのが一生の仕事になります。そうなる前に、せめて週1回でもプライベートセッション受講を励行しませんか」とお伝えしました。元々とても性格が素直なI様は、それ以来、毎週1回のプライベート受講と、朝のオンライングループセッション(30分×週5回)を継続しています。

その過程は、いかにご自分の姿勢や動作が間違っていたかに気づき、都度修正するというひたすら地道な反復の積み重ねです。近道はありません。

2022年11月の開始時(画像:最左側)は、衰弱著しいI様の姿勢維持筋を総動員させてみたかったので、あえて足元にローテ―ショナルディスクを設置して撮影しました。予想通り、代償動作が全展開され、全く垂直軸が取れません。対して2024年12月(画像:最右側)はどうですか?自然に垂直立位姿勢がとれるようになってきています!体重も減り、体の厚みが薄くなり、パンツのサイズが2サイズは確実に減りました。健康診断結果は毎年改善し、周囲からも「痩せた?」「何やってるの?」と質問攻めの嬉しい日々です(笑)。ここから加齢や食欲にまかせてまた太ったり背丈が縮んだりしないように、日々の運動励行と自己管理は必須です。


人はいつからでも変われます。体を正しく整えていく作業は、お客様とインストラクターの二人三脚です。結果を出すために必要なのは、以下の2つの組み合わせであり、どの1つが欠けても成立しません。今以上のマイナスにならないうちから始めた方が、未来の自分が楽なことは言うまでもありません。

(1)本人がやること:決意+睡眠と食事の自律的管理+運動の継続

(2)インストラクターがやること:姿勢分析に基づくプログラミング能力+動きを見る目+指導力