ロレッタブログ

知のジュエリー12ヶ月 - 2009.02.24

最近面白かった本をひきつづき。
派手な人に見えますが、この人のイメージはどちらかというと「苦労人」。
叶恭子‘知のジュエリー12ヶ月‘
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児童書のコーナーにあったので「なぜ?」ととても目を惹いたのです。しかも表紙も地味。
思春期の女の子たちにむけて、言葉のひとつひとつを、とても丁寧に選びながら書かれている本です。

特に共感したのはこの4つ。
・あたりまえのことではありますが、どんなに仲の良い友達であったとしても、その人と一生一緒に過ごすわけではありません。
・「あなたのためを思って」と言う人に対しては、まず「自分のために生きてください」と言葉を返していきましょう。
・「親」とは他人のはじまりです。理不尽な抑圧や不愉快な甘えをみずからに許してはならない最初の他人が「親」であると理解しましょう。
・「何がいちばんいやですか?」「きれいごと」

そして、思春期まっただなかの女の子たちからの相談にも、とても丁寧に応えています。
「学校の休み時間に、トイレに行く友達をつくらなければいけないのでしょうか」
「お母さんに整形に反対されているのですが」
「勝手に不倫して、勝手にケンカして、勝手に元通りになって、わたしだって両親と同じように悩んだり辛かったりしたのに、何も言わせてもらえないままです。」
「友達の間で自分の考えや意見を言うと、「調子に乗ってる子」として目立ってしまいます。」
「気になるのが、女の子なんです」などなど。
思春期に本当に必要な知識って、こういうことです。
このシリーズは、タイトルと執筆人を読むだけでも相当笑えるので、ご興味のあるかたはぜひどうぞ。

私は、フェミニストの小倉千加子の「オンナらしさ入門(笑)」というタイトルのおちょくり加減が、とても気に入りました。
小倉千加子で、しかも(笑)って。