ロレッタブログ

認知症 「不可解な行動」には理由がある - 2016.08.30

親や義親の介護で大変な思いをしているお客様がこの数年とても増えました。特に40代後半~60代にかけて。ご自身がメニエール病、円形脱毛症、蕁麻疹などの疾患に悩まされてしまうことも少なくない。理解不能な親の行動・言動に「怒ってはいけない」といわれても、言われるこっちも生身の人間。イラッとするのを抑えられないことがあるのも無理はない。というか、むしろ自然な反応だと思います。肉体と同じように、感情も消耗しますから。家族で介護を抱え込むと早晩破綻をきたすだけ。ということで、数か月前に読んだ本が非常に興味深い内容で勉強になったのでご紹介。

認知症「不可解な行動」には理由がある (SB新書) 佐藤 眞一
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なぜ認知症の人はあのような行動をとるのか?――20事例をもとに、認知症の人とその家族が抱える「心」の問題に迫る!

認知症の人の数は、2010年時点で226万人、2015年には262万人に達すると言われている。高齢者社会の日本では、もはや認知症は特別なものではなく、ごく当たり前のものとなっている。誰もが認知症の人になったり、認知症を介護する人になる可能性があるのだ。
「認知症の人は、なぜ、あのような行動をとるのだろうか?」
「介護する人は、どのように行動すればよいのだろうか?」
こうした疑問に答えるために、認知症の人と介護する人の心と行動を、豊富な事例をもとに、心理学・人間行動学の観点から読み解いていく。

◎「認知症」とは認知がどうなった状態なのか
・「認知症」という病気があるわけではない
・ケース)なぜウソをウソだと言ってはいけないのか
・ケース)なぜオムツを強制してはいけないのか
・ケース)「ご飯を食べていない」と言うのはなぜか
・ケース)些細なことで感情が激変するのはなぜか など

◎これらの行動の裏にある心理とは?
・趣味に無関心になる
・人ごみで立ちすくむ
・人の話を聞かない
・常に何かを探す
・金銭にこだわる
・作り話やウソの話をする
・家の中を徘徊する
・紙などを食べる
・鏡に話しかける

■目次:
第1章 認知症の人が抱える不安、家族が抱える不安
第2章 認知症とは、いったい何なのか?
第3章 認知症になると見られることが多い症状
第4章 認知症が進行するにつれて現れることが多い症状
第5章 認知症が重くなると目立ってくることが多い症状
第6章 認知症の原因はアルツハイマーだけではない
第7章 「ケア」と背中合わせにある「コントロール」