ロレッタブログ

質的な栄養失調 - 2018.08.26

現代人の栄養的な課題はこれにつきる!

糖質過多+必須アミノ酸不足(タンパク質欠乏)+必須脂肪酸不足+ビタミン不足+ミネラル不足+鉄不足

この本に書いてあるとおり、私も鬱やパニック障害、境界性人格障害、興奮しやすい、過敏、怒りっぽい、過緊張などメンタルが不安定な方は、食事が偏っていると強く感じています。なかには極度の貧血の影響か、顔が土気色のかたも。

鬱、摂食障害、パニック障害、情緒不安定な人のなかには、たしかにある程度の環境変化もメンタルヘルスを損なう要因の一部ではあるかもとは思うのですが、「一体何が原因なんだろう?」と原因というほどのことも無さそうな不思議なケースもありますから。

ただし、本当に必要な栄養素ほど身体が受けつけられないこともあり、そうなると栄養失調も末期レベルなのだそう!
メンタルヘルスが悪いせいで食生活もおかしくなるのか、食生活がおかしいせいでメンタルヘルスも悪くなるのか、鶏が先か卵が先か、の話になってしまいますが情緒不安定と栄養の偏りが密接に関連していることは、長年沢山のお客様を見ていても間違いなさそうに思います。

女性は生理の出血が多いのを放置していたり(慢性的な鉄不足)、やる気や集中力が続かなず気分も安定しなかったり(脳の栄養失調)、食事に好き嫌いが多かったり(必然的に栄養が偏る)、痩せ型なので自分のスタイルは良い=食生活も現状で良いはず、と過信してしまっている(痩せすぎも栄養失調)こともありますから。

もう1つこの本を読んで気づいたこと。
学生時代から栄養やバランスを主体的に考え、選択、調理するという機会が少ないまま年齢を重ねてしまい、一人暮らしや結婚、転勤などにより強制的に自炊しなければならなくなったときに、本人も気づかぬうちに栄養が極度に偏ってしまい、メンタルヘルスを損なってしまう人もいるかもしれない、ということ。
睡眠、料理、運動など、自らを健康的に律することを当たり前とする自立&自立生活の習慣化はできるだけ人生の早い段階で身につけておいたほうがよいはず。なのに、それよりも親も子供にはまず勉強、良い成績、良い学校、良い会社に入ることを重視しがちですものね。ひどいケースだと、さんざん学費と手間をかけて育てたあげく、自律も自立もしないどころか働きもしないニートになったり・・・・そういう子供で良しとして、自分が搾取されていることに気づかない親もどうかしていると思いますが、こういう現代社会のツケが、飽食による栄養失調の痩せや肥満や糖尿病、メンタルヘルスの悪化として一気に表出しているように思います。

女性は20~30代は鬱やパニック障害、摂食障害が多くて、40代半ばを過ぎると閉経が近づくことによるホルモンの乱れなどもあり情緒不安定になるケースが少なくないのですが、出産の有無にかかわらずその年代は毎月の生理で体内の貯蔵鉄分もカラッカラに枯渇していることは間違いないですものね。各種脳内物質の産生もスムースにいかなくなっていると思われます。
閉経後の60代の女性が元気な方が多いのは、毎月の生理により慢性的な鉄不足が解消されるせいもあると思います。実際、閉経後に「だるさがとれなかった身体が閉経後はすごく楽になった!」とおっしゃる方は多いです!このように閉経後数年たつと、ホルモンバランスも安定してきて、同時に毎日の体調やメンタルも安定している人が多くなります。

しかしそれを過ぎると、体力と筋力の低下で思うようにならなくなった身体にイラつきや不安を感じるようになり、「かまってちゃん」な依存傾向が強くなることも。しかし、そうはならない高齢者だっているのですから、やっぱりこればっかりは「その人の生きかたの集大成」みたいなところがあるのかもしれないなあ、と考えさせられます。介護に苦しむお客様からは「親が幼児返りした」と表現されるかまってちゃんな親御さんは、赤の他人ではなく自分の親だけに、より一層感情のもっていきどころも大変です。お客様のご苦労に満ちたお話を聞くたびに、そう思います。

ちなみに、孤独による不安や情緒不安定さの表出は高齢者は男女で特に異なるようで、男性は怒鳴り威張り散らして薄情者呼わばりするしか能がないことが多く、言われる側から心的距離を置かれる一方で逆効果。
女性は被害者ぶりが甚だしくて同情してもらいたがりな様子が多い。介護を引き受けることが多い女性(娘)からは同族嫌悪で余計に疎ましがられ、これも逆効果になるという。こういう一連の流れについてもこの本を読むことで、もしかすると高齢者になると口腔衛生も低下して栄養を十分に摂れていないかも?消化吸収能力も落ちているだろうし、常用している薬の代謝のためにビタミンやミネラルは更に消耗しがちでしょう。しかも脳はタンパク質の塊です。身体も脳もいよいよ栄養失調が極まり、情緒もコントロールがより一層きかなくなってしまっているのかも?とも思いました。攻撃的な人は孤独に苦しんでいる人。自立と自律という言葉の中身を考えさせられます。

当たり前のことですが、食べたもので自分は形作られます。見聞きしたもので精神は創られます。
自分を大事にする自尊心があれば、選べるときに主体的によいものを選びとるのはむしろ自然なこと。
身体のために、できるだけ質の高いもの、栄養の高いものをまんべんなく、ふんだんに、ほど良い加減で摂りたいですね。
心のために、関わる人や接する情報、見るもの聞くものも、自分でより良いほうに導いて育てていきたいですね。