四苦八苦の一苦とは無縁の働き方 - 2022.09.16
昨日のブログに記した、HFで読んでいた田丸公美子さんの「目からハム」の一頁。
タクシー運転手と同時通訳の働き方が「憎んだり嫌ったりしている人と毎日会わなければならない苦しみ」とは縁がないという点が、まさしく私も「同じく!」で、深く頷いてしまいました。
どの会社もどの夫婦も、つまりどんな組織も、全て1年契約の都度更新にすればいいと思うんですよね。こうすれば、何かといえば被害者ぶる情緒不安定な人や神経質な人、権力者ぶって無駄に圧をかけてくる人、惰性が骨の髄まで染みついた生産性の低い人は放出しやすくなるし、スキルがある自分の居場所にふさわしくないと当人が思うなら他に合う水を探しに行くべく速やかに準備に取り掛かれるだろうし。しかも1年更新制なら、「嫌な人ともあと数日でおしまい」と割り切りやすいですから、無為に関係性に悩むことに時間も労力も体力も割かずに済む。嫌な人と一緒に暮らしたり、職場で一日の半分ぐらい一緒に過ごすのって拷問ですよ。さっさとやめた方がいい。
こういう仕事をしていると、自分の思うことや考えを逐一言葉にして表現しないしできない人が多い日本人は、自分の内側に活火山みたいに怒りや恨みを溜めていくタイプの人がかなり多いように思えるんですが、こんな風に慢性的にストレスをためていると心身が崩壊します。崩壊する前にさっさと見切りをつけて自分を解放するのが最良の薬になるはずです。これが早期にできていたら、はたから見ていても明らかに分かるぐらい心身の健康状態が改善する人は、相当いるはず!と思えてなりません。
ちなみに、四苦八苦の四苦は「生老病死」ということは広く知られていますが、八苦の内容(4つ)はこんな感じだそうです。
非常に苦労すること。たいへんな苦しみ。もと仏教の語で、あらゆる苦しみの意。
▽「四苦」は生しょう老・病・死の四つの苦しみ。「八苦」は「四苦」に愛別離苦あいべつりく(親愛な者との別れの苦しみ)、怨憎会苦おんぞうえく(恨み憎む者に会う苦しみ)、求不得苦ぐふとくく(求めているものが得られない苦しみ)、五蘊盛苦ごうんじょうく(心身を形成する五つの要素から生じる苦しみ)を加えたもの。
五陰盛苦の、心身を形成する五つの要素から生じる苦しみがちょっとわかりにくいですよね?
私は幼少の頃にお経や祝詞はさんざん暗唱させられたので、今でも眠くなっていても空で言えるぐらいのレベルで憶えているとは思うのですが、これは実際のところその意味は大してインストールされていないという証拠ですね(笑)。調べてみたところ、こんなのが出てきました。なるほど、これ、般若心経の「照見五蘊皆空」のことですね。
「五陰」は「五蘊ごうん」と同じで、色しき(物体)・受じゅ(感覚)・想そう(表象)・行ぎょう(意志)・識しき(認識)のこと。迷いの世界として存在するすべては苦であるということ。仏教でいう、八苦(八種の苦しみ)の一つ。「五陰」を「ごいん」、「盛苦」を「せいく」と読み誤らない。