ロレッタブログ

ニホン語、話せますか? - 2010.07.22

‘ニホン語、話せますか?‘ マーク・ピーターセン 新潮社
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英語学習は大変ですが、でも日本語学習だって大変そうですよね。
ひらがな・カタカナ・漢字・丁寧語・尊敬語・謙譲語・・・そりゃー大変でしょう。
そこに関西弁も普通にテレビで流れているんだから。
著者曰く、日本語を学ぶ上で、一番やっかいなのは漢字らしいです。
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物心がつく前から漢字をなんとなく見ていて、自然に慣れてきた日本人にはわかりにくいことかもしれないが、大人になってから初めて漢字を見る人間には、どれもけっこう同じように見えてしまう。~中略~「募/墓」や、「陵/陸」、「湿/温」など憶えられる人間ではない、という気持ちになってしまいかねないのだ。漢字が大きな壁に感じられて、日本語学習をやめる人も少なくない。
「てにをは」もまた同じだ。前置詞しか知らない人間が、いきなり「部屋に」とか「外で」とかいうような‘後置詞‘に出会うと、これもやはり相当厄介な言語に出会った気持ちになる。あるいは、たとえば「‘です‘っていったい何者だ」と混乱する。たいていの教科書の冒頭に「私は学生です」といったセンテンスが紹介されるのだが、この‘です‘は「be
動詞」であるような、ないようなもので、ぴんと来ない。
「納豆が食べられますか?」という質問自体は別に差し支えないと思う。ただ、相手が「嫌いです」という答えを期待しているのが見え見えだから嫌なのだ。今までに、この質問を少なくとも100回以上されているのも面白くない。「あまり好きじゃありません」と答えて、勝ち誇った「やっぱり!」ときくと、あのな、納豆の嫌いな日本人も多ければ、好んで食べる外国人も結構いるんじゃないか、なにが「やっぱり!」だ、「北島三郎が好きですか」みたいな質問に「ノー」と答えられて「やっぱり!」なんてつまらない反応をするんじゃない、バカ、と言いたくなるのだが、黙って笑ってあげる(のがおとなしいガイジンの対処法だ)
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・・・とか、とにかく笑える話が満載。
しかも、著者がすべて日本語で書いているので、余計に面白いやら感心するやらの一冊でした。