ロレッタブログ

エストロゲンの減少と内臓脂肪 - 2017.09.16

閉経前後から徐々に洋服のサイズがアップしてきたり、健康診断で数値を指摘されるようになった方、筋力低下を意識している方からご相談いただくことが増えました。本気の方のご相談は熱意が違います!

女性にとって、いくつになってもきれいでいられるかどうか、美しくあれるかどうかってすごく大きな問題
です。お客様の立場にたてば、せっかくサロンに相談しているのに、いまさら「これを塗れば痩せる」「揉めば痩せる」なんて気休めはもう聞きたくないですよね。みなさん心の奥底では、そんなことでは痩せっこないってもうわかっているはずですから。お客様の悩みを真剣に受け止めているからこそ、いい加減なことは言えません。自分を信じて託してくれているお客様に対して、その場限りの適当な提案をするなんていうことは、私にはとてもできないんですね。だからできるだけ率直に事実を伝えて、確実に最短で結果が出る対策をお伝えするようにしています。それはスキンケアでもトレーニングでも、食事指導でも変わりません。とことん勉強して、ありとあらゆるものを自分で試して使いこなしてきたからこそ、結果を出す最短の道がわかるんですね。

体重が変わらないのにボディラインがかわってきたのであれば、土台の筋肉が減って支えきれなくなった皮下脂肪やハリが低下した皮膚が落ちてきたことによるたるみのサイン。しかし筋肉が増えると内側からボリュームアップするため、凹凸のデザインができます。筋肉は何歳になってもやればやっただけつきます。しかし、やらなければ衰えるいっぽう。

女性の一生は身体の隅々までエストロゲンの支配下にあります。
徐々に低下してきたエストロゲンの分泌は、40歳から急激に低下するといわれています。日本人の平均的な更年期とされるのが45歳~55歳で閉経年齢が50歳。特に30代や40代と徐々に落ちてきた筋肉と基礎代謝は、閉経以降はさらに落ちるので同じ食生活と運動習慣のままではどうしても太りやすくなります。そのぐらい更年期前の身体と、更年期後の身体は、全く別人と考えたほうが良いのだそうです。そして、更年期以降の女性が美しく年齢を重ねられるかどうかは、本人の美意識の高さ、そしてどのような自分で80代を迎えたいかという明確なビジョンを描けているかどうかにかかっています。

閉経後は卵巣からのエストロゲンの分泌が低下するので、代わりに脂肪や副腎からエストロゲンが分泌されて身体を守ります。よく「適度な皮下脂肪は女性の健康にとって大切ですよ」なんて言われるのは、女性ホルモンが分泌されるのに適度な皮下脂肪が必要だから。とはいえ、健康に影響を及ぼすほどの皮下脂肪や内臓脂肪は気をつけたほうがよいサイン。

他には、心血管系を守ってくれていたエストロゲンの分泌が減り、高血圧の傾向が強まります。おなかの周りの内臓脂肪もつきやすくなります。エストロゲンはアルツハイマーの原因とされている脳のアミロイドというタンパク質の沈着を防ぐ作用もあるのですが、この保護の働きも減少するため、アルツハイマー病のリスクも一段と高まるといわれています。骨密度の低下は閉経後5年以内が特に急激で、その後に再び骨密度を上昇させるのは非常に困難と言われています。そして女性ホルモンが減った体内では、男性ホルモンのテストステロンの比率が高くなるため、精神的に強くたくましくなり、よりフットワークが軽くなります!ただしこれが男性的な攻撃性として出る場合もあり、若いころよりも怒りっぽくなることもあるそうです。女性ホルモンの影響で気分が日によって変わりやすいのが閉経前までの女性の特徴ともいわれますが、それも安定するので60代ぐらいの方ってとっても外交的でいつも元気な方が多いですよね!

このように、エストロゲンの分泌減少は全身的に影響が及ぼされるので、食習慣や運動習慣は、出来るだけ早い段階、若いうちから意識して変えていった方が良いです。できれば30代のうちから運動習慣ははじめたほうがよいですね。

更年期以降は体型のメリハリは加速度的に失われるため、女性らしい凹凸のあるボディラインを維持するには筋肉をつけることが最重要課題。運動習慣をつけて、成長ホルモンの分泌を活発にすると、お肌のターンオーバーや再生力も向上しお化粧ノリもよくなります!低下した骨密度を増やすことは難しいですが、食事と運動で加速度的な骨密度の低下を少しでも緩やかにすることはできます。人間の身体の中で、加齢に抗うことができるのは筋肉だけです。今日から階段を使い、できるかぎり歩く生活にしてみましょうね!先日も私は1時間上級者向けのピラティスをしたあと、外苑前から中野坂上まで歩いて帰ってきましたよー!