ロレッタブログ

人体六〇〇万年史/ダニエル・E・リーバーマン - 2021.03.30

You Tubeがお勧めしてくる動画に従って、エクササイズ関連のドキュメンタリーを見ていたら、ハーバード大学の人類進化生物学教授によるユーモアのある講演をみつけました。講義は未知の単語(phenotypic plasticityとかforagersとか!)が多くて、辞書引きが大変でしたが(苦笑)、内容は8割方想定内なので、理解はスムース。

それにしても、こんなにしっくりくる内容なのも不思議だわ・・・と思い、教授についてサーチしてみました。

教授の著作の表紙はこれ!ベアフット派と思わしい。

なんと、目下読んでいる本の著者でした(笑)。Rbodyの宮山トレーナーに教えていただいたのです。生活習慣病や先進国で多い疾病の原因は、人体の基本設計と現代社会のライフスタイルの「ミスマッチ病」だということが、よくわかります。

人体六〇〇万年史(上・下) ダニエル・E・リーバーマン著

現代環境と人類のミスマッチ

柔らかいソファに半ば寝そべって、ポテトチップをぼりぼりと食べ、ワインを飲みながら本書を読んでいた。大変に面白いので、もう何時間も読み続けている。そうして夜中の2時に最後まで読み終わったところで、著者のメッセージはこうだ。

「柔らかい椅子に座って、ジャンクフードを食べ、アルコールを摂取し、夜更かしして細かい字の書物を何時間も読む一方で、運動をしないという生活は、私たちにとって快適で楽しい生活には違いないが、人類全体を長い目で見て不健康にし、医療費のかかりすぎる社会を生み出す元凶である」。なぜなら、私たちのからだは、現代の先進国での暮らしに適応するように進化したのではないからだ。

直立二足歩行する人類が出現したのがおよそ600万年前。私たち自身であるホモ・サピエンスという種が出現したのがおよそ20万年前。この間の99.9%を、私たちは狩猟採集民として進化した。それは、毎日10キロほど歩いたり走ったりし、槍(やり)を投げたり、地面を掘ったり、収穫物をかついで運んだりして上半身を使い、そうやって食べる物と言えば、多種多様の、しかし筋だらけの植物、脂肪のほとんどない野生動物の肉や魚で、甘いものと言えば蜂蜜ぐらいしかないのだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO93742940X01C15A1MY7001/

 

→〇現代病の遠因は進化との「ミスマッチ」にあり