ロレッタブログ

閉経後の自分の躾なおしは並大抵ではない努力が必要 - 2021.11.17

昨日の続き。

ちなみに、今現在閉経後で諸々の症状が出まくっているしんどいことになっているうちのお客様は、私は「この人は相当症状が出るだろうな」と想定しているので、そうなる前段階で「このままだと相当しんどいことになりますよ。今頑張らないと、もう間に合わなくなりますよ」とはっきりと指摘しています。これを言うと、まず皆さんの顔が100%の確率で凍りつきます(笑)。

では、このままで相当しんどいことになる課題が何かというと、まあ10人いれば10人が、乱れた食生活と運動不足。つまり生活習慣ですね。そしてご本人の性格です。人の寿命はその人の性格や行動の傾向により大きく左右されるのはご存じの通り。閉経は遺伝子のプログラムですから、全ての女性に必ず起こります。しかしそこで生じる様々な症状が、それなりにやりすごせる程度の人や、特に症状は無いので気にならないという人もいれば、更年期障害と診断されるほど症状が重くなる人もいたりします。特に症状が重い人は全体の3割程度と言われており、実際にはほとんどの女性はやり過ごせるのでことさら怯える必要はありません。が、重症か軽症かを分けるその決定的な違いは何かというと、ご本人のそれまでの生活習慣や性格特性としか思えない一定の傾向がみられます。

定期的であれ長期的であれ、うちみたいなエステに通うことができるタイプの方々は、経済的に生活するのにカツカツな状態というよりは、どちらかというと比較的余裕のある方が多いはずです。ですから、運動や食事などの生活習慣の改善に積極的に取り組むことが「全く不可能」というわけではないはずなんです。まとまった時間がとれないならないなりに、自宅にパワープレートを設置して運動したり、健康的な食材を自分で買いに行く時間がないなら宅配サービスは星の数ほどあるわけですし。難しい課題ほど早めに取り組んだ方が、あとあと自分が楽だ、ということを理解するぐらいの頭脳もお持ちです。スマートな人ほど、そういうサービスやシステムを積極的に活用して健康を取り戻していかれます。

ところが、同業者や医療従事者の方々とお話ししているとよくわかるのですが、こういう言葉と現実から耳をそむけ、目をそむけて、甘い言葉をかけてくれる人のことを「優しい」とか自分の逃げを正当化する言い訳にして(←非常によくみかける「あるある」ですよね。笑)、自律的な生活習慣改善から逃げる人もある一定数は必ずいるわけで、そのツケは更年期以降に並大抵ではない不調となって現れてくるんですよね。性格的にはこうした怠惰に流されて習慣がちっとも身に付かないタイプの人が重症化しやすいのは当然のことです。さらにその中に多い性格特性はクソ真面目な完璧主義者や、自己犠牲や献身型の人が多いのですが、厳しいですが前者は経験値が少ない証拠で、生きていれば完璧はあり得ないととうに分かっているはずの年齢ですから、そうした人たちからはまだ年若い私から見ても人生経験が非常に浅く視野が非常に狭い証ともいえます。また、後者は一見日本人的な美徳を備えているように思われがちですが、自分の人生のハンドルを自分で握る自由と責任から逃げている証ともいえるんですね。こうした傾向を備えたまま何年も生きている人を沢山見てきている立場からすれば、これから人生がどんどんドン詰まりになるのは火を見るよりも明らかなので、「だから私があの時に言いましたよね?」という感じなので、やりきれない気持ちになりますが、本人が選択した生き方なのでこればっかりは仕方がないですね。

ちなみに、更年期の諸症状が重症化する前に私の方から(←当人たちの重症化は想定内なので)HRTもご説明していますが、なぜか皆さん自分にメリットをもたらすアドバイスは絶対に聞き入れない謎の頑なさを死守しています。私の職業上の最大の謎は、こうした自分の心身を良くするために来店しているはずなのに、その実現と回復のために役立つことは一向に聞き入れず、何の役にも立たない偏屈さや頑なさや好ましくない生活習慣は後生大事に執着しており、結果的に一向にコンディションは良くならないのだか、なぜか来店は継続している人達です。この疑問を医療従事者や美容健康産業に携わる方々にお話しすると、毎回激しく同意いただけます(笑)。ということは、程度の差こそあれ、みなさん同じようなことを思っているのでしょうね。

話戻って。もし今になって少しでも悔やむ気持ちがあったり、もう少し健康を取り戻した状態でこれから先も長く生きていきたいなら、すべては生活習慣を早いうちに正さなかった自分の弱さのせいだし、そういう風な人間が自分なのだと言い訳なしに認めることから始めないと、どうやったって次にはすすめないんじゃないかと思います。人は言い訳を作り上げることだけにはとても熱心だから。その熱心さをさっさと自分の課題に向き合い実行に移すことに注ぎ込めばよかったし、そういうメンタルの強さをもっと若いうちから育んでくればよかったのだけど、諸々に事情があったとはしても、今更その年齢になって「自分の躾のやりなおし」をしないといけない状態に陥った原因が「1つたりとも自分のせいじゃなくてこうなった」なんてことはないはずですから。

50年近くかけて脊髄反射レベルで染みつかせてきた己の逃げ癖や怠惰さを克服するのは、正直並大抵のことではないです。ですが、それを覚悟したうえで立ち向かってやるのも自由、ここでまた逃げるのも自由、です。少しでも現状をよくしたいなら、崖から滑落いしようが、転んで這いつくばろうが、爪から血を出して岩にしがみついてでも登りきる、ぐらいの気持ちでがんばってくださいね!私は自分の弱さを認めて、自助努力できる女性を、いつも心から応援しています。

ちなみに、このまま逃げたらどうなるかというと、早期に要介護の道まっしぐらなことも、あらかじめここでお伝えしておきますね。本来ならば更年期後の老年期は女性がとてもアクティブに生きられる期間なのに、早々にご自分で台無しにしていかれる人は、ほんとうにもったいないなあ・・・と思います。