ロレッタブログ

朝方生活への調整は年単位 - 2021.12.12

幸いなことに、数年前から自分がクライアントとして長年教わる立場だったピラティスを、インストラクターという新たに生業にすることができたので、まずは朝の起床時間を数週間毎に10分ずつ早めて、朝のピラティスを毎日実践しました。夜にエステの仕事が入ると就寝時間も遅くなるので、朝のこの時間がなかなか持てず、その代わりに午後や夕方あるいは夜に自分のピラティスの時間をまとめてとるように心がけていたのです。

本来は毎日一定の時間に起床、運動、食事というルーティンを設けたほうが効果的ですし、自分もそうしたかったので、まずはこの自分のためのピラティスの時間を、15分や20分といった短かい時間でもよしとして、とりあえず朝いちばんに確保しました。そのあとも1日の中で従来通り午後・夕方・夜のどこかに分散して実施することで、自律神経のリズムが整っていきやすいように誘導しきました。

その他の自律神経の調整役で時間のボリュームを大きく占めるのが睡眠ですが、幸い私は自宅でお酒を呑むのを4年以上前にやめているので、これが非常に役立ちました。お酒を吞まなければ睡眠の質は高まりますものね。私の朝方生活へのシフトは、長年就寝時間だった午前2~5時でしたが、目指したい起床時間が午前5~6時台でしたから、ともすればこの睡眠時間帯の調整と体の適応が最もハードそうに思えたのですが、この睡眠の誘導が実は最も簡単でした。沢山動けばお腹が減るし(食事)、肉体が疲れれば眠くなります(睡眠)からね。

さらに、介護美容研究所の講師業のお声もかかりました。その講師業が、半期ごとにどんどん忙しくなったのですが、そこの生徒さんたちは介護や医療のプロフェッショナルが多いので午前5時や6時台に起床しているんですよね。こうした方々との交流がさらに良い刺激になり、自分もますます朝方生活にしようという意欲により拍車がかかるわけです。人間は環境で作られますが、最も大きな影響を及ぼす環境は交わる人ですから、自分の進化に活かせる人と交流しないともったいないですよね。

こんな風に、仕事をする時間帯を朝から日中に少しずつ移行することで、2年位前には平日夕方以降の予約は9割がたピラティスのみとすることができ、夜のエステの施術終了後のように大量のリネン洗濯が無い分、片付けの時間が激減して夜早く眠れるようになりました。

そしてここに、昨年からのコロナや足のリオペが更なる朝方生活の追い風にってくれました。周りの人からは「足をまた切断したうえに、その後も痛い思いしながら不自由な生活でリハビリするなんて、そんなんお金貰っても絶対に嫌やわー」みたいなことをさんざん言われたのですが、起こった出来事の良い面に注目する性質がもともと備わっている自分は本当にラッキーだと思います。なんせ入院していれば施術やセッションも絶対にできませんから、自分の組んだ予定が急に変わるような出来事や邪魔がまず入りません。さらに入院しているので、起床は絶対午前6時です(笑)。切断されて継ぎなおした足にはボルトと人工股関節も入り、しかもリオペなので、今回は2年前のようなリハ室でのピラティス自主トレも、人工関節が抜けるリスクがあるので厳禁とされているので、ベッドで絶対安静です。おかげで読みたかった分厚い専門書にも集中して向き合える。

しかもうちは自宅がトレーニングスタジオなうえに、私の習得しているパワープレートやピラティスやナボソなどのテクノロジーやシステムは全てリハビリに応用できるものばかり。つまり自宅がリハ室みたなものです。おかげで骨格や軟部組織などの機能解剖や、足と歩行の学びを、ただの座学ではなく経験や実感を伴いながら深化させることができました。身体的にも、自分のモーターコントロール(運動制御)能力の向上や固有受容器の再訓練というチャレンジにもなりました。朝型生活も最終移行ができたどころか、ここに書ききれないぐらいの、一石三鳥以上の収穫を遂げられたのが2021年早々のオペでした。

さて話戻って。現在では実質、ピラティス予約は7時開始、エステ予約は10時半開始~施術終了が18時の予約枠までとし、ピラティスの最終受付は19時、となりました。コロナ下のこの2年間で多くのお客様が在宅ワークに移行し、特に40代~50代のキャリアベテラン勢はご自身の裁量で出勤日を決められる立場にあるかたが圧倒的多数なので(20代~30代に甘えを排除してがむしゃらに働いてきた結果がちゃんと現れている!)、今はもう「平日夜の仕事終わりにエステ」ということは無く、平日か土日の日中にご来店なさいます。お客様も私も、この2年間でライフスタイルがさらに健康的になってWin-Winですよね。

皆さんも、それぞれに目標とする働き方や生活上の時間配分といった、理想のライフスタイルが多かれ少なかれ、ぼんやりであれはっきりであれ、何かあると思います。これまで忙しかろうが暇だろうが、夜型だろうがシフト型だろうが、長年馴染んだ生活でさほど困っていない状態なら、そこから一気に脱出するのはハードルが高いかもしれません。ですが、そこは焦らずに、理想に向けて小さなトライ&エラ―を沢山繰り返して模索しながら、目指す未来の自分にフィットした生活を着実に今の自分のものにしていけるように、日々あきらめずに取り組んでみてください。

私が生きていて一番楽しいのは、見知らぬ自分と出会うことです。大変なこともたくさんあるけど、これはやっぱり楽しいです。億劫がらずに、ぜひ試してみてください。