朝方生活へのシフト - 2021.12.11
私も4年位前までは、平日土日問わず夜の施術予約が多かったので、お客様の最終来店が19時や20時はざらでした。そうなると、片付け終了は早くても23時は確実に過ぎます。就寝は午前1時半や午前2時、もっと遅いと午前4時もざらでした。昼間は仕事以外にも営業の電話がかかってきたりするので(今時電話営業なんて他人の時間を暴力的に奪う方法で仕事が取れると思っているのが不思議)、何の邪魔も入らず施術以外の仕事に没頭できるのは、物音もなく電話もかかってこずメールもメッセージも届くことのない深夜でした。
遡って、20年位前にゲランのサロンで働いていたころも、その日最後の施術を終えて、お客様をお見送りして、片付け、終礼後も即帰宅ということはほぼ無くて、売上や営業関連のミーティングや、技術や製品の勉強会や練習会はほぼ毎日あったので、帰宅は早くて24時前後。店舗から自宅の最寄り駅はたったの2駅だったのですが、帰宅してつけたTVでWBSの「トレンドたまご」が放送していたら、「今日は早く帰ったな」と感じる目安になっていました。当時も起床はおそらく午前8時半か9時頃だったような気がします。
いずれにせよ、こんな風に20年近く「午前7時や8時起きなんて、寝不足になって逆にパフォーマンスが落ちるだけだから無理無理無理!」という生活でした。こういう風に、「朝方に切り替えたほうがよいのは理解しているが、なかなか業務上そのリズムが作りづらい」というのが、飲食業や美容業などの接客業の悩みの1つかもしれません。20代や30代のキャリア形成に重大な時期なら、なおさらそうですよね。
さらに当直や夜勤もある医療や福祉の仕事では、健康上の負担はさらに増すと思います。コロナでフライト数は減ったとはいえ、CAやツアーコンダクターの方々は頻回の時差に日常的にさらされているので、友人は「この仕事をはじめてから慢性時差ボケだから、これが普通」と語っていましたが、40、50代にもなると体はボロボロのようです(耳をいためる人も多いらしい)。
話戻って、そんな長きにわたる夜型生活が、現在ではどうなっているかというと、午前5時台起床→自分のためのピラティスの時間を40分~1時間→食事→日中は仕事→19時か20時に業務終了→21時~22時台就寝。遅くても日付変わる前には眠る、さらに月曜定休という生活です。午前5時は長年私がようやく床についていた時間ですから、意図的にずらしたとはいえなかなか劇的な変化です。
ここでキーになるのが自律神経です。自律神経は睡眠や心拍、ホルモン分泌などといった私たちの身体の土台となる生理機能を24時間司り、自律自動的に動いてくれる生命維持装置の基礎システムです。これ自体は自分の意思の力で意図的に動かせるものではありません。自助努力できるのはせいぜい意識的に呼吸をすることぐらいで、自律神経のリズムを整える補助となるのが食事、運動、睡眠です。これらを毎日の24時間のリズムでできるだけブレに対して強固に整えていくことが必要です。ただし、ある日急にこれら全てを一気に変えてしまうというのは、それはそれでかなりの負担を伴います。私は仕事の時間帯や仕事内容の比率の調整もあったので、体調も無理なく維持しながら、かつ売上もさらに伸ばしながら移行することを考えて、3~4年かけるつもりで慎重かつ段階的に進めていきました。
もう1つ分かり切っていたのは、自分が大したことない欠点だらけの人間で、簡単なこともなかなか身につかないということと、焦って取り組んで結果を急いてみたところで自分の心身の適応ペースを鑑みると、この年齢まで今までやってこなかったことがある日急にできるようにはなるはずもない、ということでした。数十年(願わくは一生涯)続けられる新しいライフスタイルへの移行を実現するには、とにかく日々の小さな改善を継続的に実践するに勝るものはありません。しかも私の場合は仕事の予約状況や業務比率の調整もあったので、3年、あるいはもっと長くかかれば4年という期間が必要なことを前提に、自分のコンディションに合わせて細かな調整を続けることで、自分の生活と仕事を新たなリズムに定着させていきました。
続きは明日。