ロレッタブログ

実は女性に多い心筋梗塞 - 2023.02.07

ある日突然に、胸を「うっ!」と押さえ、そのまま倒れて突然死…みたいなイメージが多い心臓発作や心筋梗塞。実は心筋梗塞は女性の方が多いのはご存じでしたか?

さらにその現れ方にも男女差があるそうで、女性はろれつが回らない、顔面がだらりと下垂する、という症状になって現れることが多いそうです。

〇→女性の心筋梗塞 40歳を過ぎたら生活スタイルを見直し対策を

そもそも女性は男性よりも長生きな傾向があるために結果的に心筋梗塞が死因になることが多いのです。また、女性の心筋梗塞や狭心症などの心臓病は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌低下の影響を受けるのも特徴です。したがって、エストロゲン分泌の低下が顕著になる40代から心筋梗塞や心臓病のリスクは急上昇するのですが、これもまだあまり知られていない事実です。

当ブログでしつこく述べている通り、更年期以降はエストロゲンの恩恵を受けられなくなるため、それまでエストロゲンで守られていた皮膚や髪や女性らしいボディラインはもちろん、血管の弾力性やしなやかさも男性と同様に失われていきます。血管という管自体にも、その中を流れる血液にも、それまでの生活習慣が顕著に現れます。決して更年期だから急に悪化するのではなく、その人のそれまでの生活習慣が好ましくないものであればあるほど、動脈硬化、高血圧、高脂血症などの生活習慣病罹患へと発展していくのですが、その循環の源である心臓だって影響を受けるのです。

これは私の個人的な印象ですが、ストレスが慢性的に多い人、ストレスを感じやすい性格の人(神経質・粘着基質・他責思考・ネガティブ・極度に低いストレス耐性など)、睡眠・栄養の乱れ、運動不足を長年改善してこなかった人ほど、更年期以降に心臓(心筋)まで機能低下を起こしていく…という印象です。つまり、「運動しさえすれば自分で動かすことができる骨格筋(随意筋)すらろくに使ってこなかった結果、ついに心筋(不随意筋)まで動かなくなってきたな・・」という印象なんです。

当たり前ですが、心血管系に不調を抱えながら、後回しにしてきた生活習慣改善に全般的に取り組むのは、本当にとてつもなく大変です。たとえ主治医が「軽い運動から始めましょう」と積極的に推奨したとしても、ご本人にしてみれば不整脈や急な動悸がする中、果たして運動を一体どのくらいやってよいか見当もつかず、できるのがウォーキングやラジオ体操程度(←そのフォームが正しいかどうかはまた別の話)。それすらもしんどく感るほど体力は低下しているはずですし、早期に取り組んでいれば維持できたはずの健康状態まで時計の針を戻せるかどうかというと、道のりは険しいです。後回しは後になるほど大変ですが、それでも健康管理の3大基本「食事、睡眠、運動」のどれも、自分の代わりにやってくれる人は誰もいません。


毎年2月は米国のHeartMonth(心臓の健康の啓蒙する月)です。せっかく長生きできるようになったのだから、どうせならしんどいことは少ないほうが良いです。ぜひこのイラストを参照して、まだ若いと思っているうちに、そして健康でいる今のうちに、取り組めることをやってみてください。