ロレッタブログ

お勧めの食のドキュメンタリー映画・講演 その5 - 2023.07.10

個人的には、 パレオダイエットやCarnivoreやケトジェニックほどの極端な肉食や脂質中心の食事にはしようとは思わないのですが、低糖質、高たんぱく、良質の脂質、大量の葉野菜と少量の丸ごとの果物で高ビタミン、高ミネラル、高食物繊維の食生活に発酵を活用した1日3食という食事の内容と回数が、今のところ最も自分に合っています。

女性は自分が年齢と共に様々な機能が低下していくことに、特に心理的抵抗感が強くなるのが更年期、特に閉経間近~閉経後だと思います。その気持ちもすごく分かります。何しろ変化に対して備えてこなかった人ほど、変化のスピードと程度も急速なのが現実ですから。


ただし、外見も内面も考え方も体調も消化機能も、全て時と共に変化していくのが当たり前なんですよね。50代なのに30代の頃の自分を追い求め、60代なのに40代のセルフイメージのままだったりするような「変わらないでいたい執着」が強すぎると。結局今をちっとも楽しめないどころか苦しくなってしまいます。

栄養の理論ももちろん大切ですが、日々変わりゆく「今日の私」の心身のコンディションはどうなのか、ちゃんと聴きとろうとする習慣が更年期前に確立できていれば、おのずとその日の自分に合う食事や量に辿り着けると思います。40代になれば、「20代とは歴然と違うし、30代とも違う」ことは嫌でも自覚することが色々とあるはずですから、自分の身体の声を聴くことは実は本当はそんなに難しくないはずなんです。そうした習慣がないまま40代を過ごしてしまった人ほど、心身に病気を発症しやすいような印象があります。


前回紹介したドキュメンタリー「The Magic Pill」には、ケトジェニックダイエットといえば必ず名が上がるTim Noakes医師、そして共著を出版したことのあるジャーナリストMarika Sborosも出演していました。せっかくなので、この機会に気になっていたDr Timのインタビュ―も視聴し、その考えをかじってみました。

ティム・ノークス氏自身はケトジェニックダイエットを提唱していますが、現在も毎朝血糖値を測定し、服薬を継続しているそうです。ちゃんとそれを明かすところが誠実ですよね。ケトジェニックダイエットを実践しているからといって、糖尿病の治療を中止したり、薬をやみくもに減らすことを急ぐのではなく、数値に従えという意見をお二人がはっきりと述べていて、そんなことは超当たり前のことなんですが、このまっとうさに逆に感心してしまいました。近頃は、自費診療に大層熱心かつモラルが疑わしいレベルの医師が増加しているような印象がありますから・・・。

また一方では、世の中には薬の服用や西洋医学をやみくもに悪魔化する傾向もありますが、何事においても、まずは現状把握、そして対応は匙加減が大事ということがこのお二人の会話からも非常によくわかります。

しかもなんとTimNokes裁判の様子がなんとYouTubeにまとまってアップロードされていました!これを全て視聴すればケトジェニックダイエットの超一流講義になりそう(全85回もあるけど!)。でも、ケトジェニックって肉主体の食事と勘違いしている人が多いけど、実際には脂質主体の食事なので、永続的に実践するには非現実的な気がしてなりません。


パレオダイエットを提唱するNora Gedgaudasも「The Magic Pill」に登場していました。その語り口は非常に判りやすいのですが、私はそのファッションの方につい目がいってしまいます(笑)。