ロレッタブログ

リベイクのラパン ノワール - 2020.07.06

先月は講師業がとても忙しく、朝夜のパンを買いに行く時間がなかったところに、心待ちにしていたラパン・ノワールからパンが届きました!利用したのは、ヴィーガンおまかせセットの大サイズです。購入制限がひっきりなしにかかる、人気のお店なんですよ。

ラパンノワールのパンは、小田急ハルクの地下1Fの食料品店『こだわりや』に数種類入荷しているのです。今回のセットには、普段そこでは出会ったことがないパンたちが文字通り箱いっぱいにみっちり詰められていて、感激!

ラパンノワール、黒うさぎさんの公式サイトはこちらです。埼玉県の秩父市にあるそうですよ。くろうさぎの名前の由来に、ほっこりしますね。

http://www.lapin-noir.co.jp/nouvelles/index.htm

 ラパンノワールはフランス語でくろうさぎのこと。
 でも、秩父にはくろうさぎはいません。どうしてお店の名前にフランス語と日本語でくろうさぎという名前をつけたのかというと…

 連れあいと二人で、自然食品店向けの卸しと個人向け通販だけの小さなパン工房を始めたのは1991年のことでした。それは秩父ではなく、鹿児島と沖縄のちょうど真ん中くらいにある、奄美大島の海辺の小さな村でした。二人とも生れたところではないのですが、縁あってそこが気に入りずっと暮らしていたのです。もともと自家用にパンを焼いていましたが、ここでできるパン屋を開こうと思い立ち、あちらこちらの天然酵母のパン屋さんを見学させてもらった後、スタートしました。
 当時は台風で船が止まって荷物を出荷できなかったり、夏は閑なので、地元の人たちと漁をしたりと、今から思えば、それはそれはのどかなパン屋でした。

 ところで、なぜ『くろうさぎ』なのか。
 奄美大島には、特別天然記念物のアマミノクロウサギというとても珍しいうさぎが住んでいます。この住人から名前を頂き、「天然酵母パン&クッキーくろうさぎ」という名前で営業開始。ハード系のパンとクッキーやパウンドケーキといった焼菓子を作っていました。
 奄美大島で4年間パン屋を続けたあと、一時休業。その後、東京・青山アンデルセンで3年半。これまで作っていたパンとは違うたくさんの種類のパンを勉強しました。平行して、仕事が終わった後、夜間の製菓学校へ2年間通いました。パンのことをもっと幅広く知り、しっかりした技術に裏付されたうえで、本当に“自分の作りたいパン”を作り、それをお客様に食べて頂きたいと思ったのです。

 1999年、生れ故郷の秩父で、新しく店舗のあるパン屋をオープンしました。奄美大島時代の「くろうさぎ」に新しい展開の意味を込めて、フランス語の「ラパンノワール」を付け加えました。パン屋人生の第二ステージという訳です。
 卸売り・通信販売に加えて、お客様に直接パンを手渡せるお店。遠くのお客様とも、近くのお客様とも出会えます。これが自分なりに思いを込めた「ラパンノワールくろうさぎ」です。
 美味しいパンを作り、食べた方に喜んでいただけ、パンを通してコミュニケーションが始まる、幸せなパン屋であり続けたいと思っています。