ロレッタブログ

子ども達の運動能力とスキャモンの発育曲線 - 2020.09.27

小さなお子さんがいるお客様から、子どもの運動発達についてご質問をいくつかいただきました。

「スキャモンの発育曲線」呼ばれる有名な図はご存じでしょうか?

これは、人間の運動神経の発達の図で、生まれてから成熟するまでの発育量を100として、各年齢の段階の相対的な発育の割合を示しています。

いわゆる、運動に欠かせない脳・神経系の発育は、3~14歳に集中しており、6歳ぐらいまでに既に90%の発育を遂げており、12歳でほぼ100%に達します。神経系の発達が著しい小学校の頃が「ゴールデンエイジ」とされており、さまざまな動きを身につけることが、筋力やバランス能力やスタミナなどの基礎的な体力の発育と向上に繋がります。この時期に活動的に過ごすか否かで、ヒトの運動能力が将来大きく伸びる基礎となる、神経系が関わる基本動作の習得と習熟が、おおむね決定します。

中学~高校生になると大人としての一般的な身体が次第にできあがってくるので、こうした時期にいわゆる「トレーニング」と呼ばれるものを加えていくとよい、とされています。

つまり、小さなうちから1つのスポーツの種目や動きに偏るのは身体能力の発育には好ましくないのです。たとえば、水泳で世界トップの北島康介選手は、小学校から中学校のうちは、のちにメダルを獲得する平泳ぎに特化して泳いでいたわけではなく、まんべんなく数種類を泳ぐ個人メドレーの選手だったそうです。この時期に体の基礎を培ったと言われています。

・・・と記していて思い出したのですが、今思えば、私の地元(高知県)の環境は最高だったかもしれません。雪こそ降りませんが、目の前が太平洋、近所に野原と山、学校帰りに川で泳ぎ、チャリで長距離通学、スケボー、ローラースケート(←小学校のころは光GENJI世代。笑)や一輪車などで生傷を作りながら遊びまくった小学校時代は正解だったかもです。大人になってからも身体をひたすら使う仕事なので、性に合っていてラッキーです。

ホワイトカラーの仕事はAIで代替できる業務が多いそうですが、自身の身体能力はAIに代替はなかなか難しいでしょうから(代替可能になるなら電動車椅子や義肢とかハイテク家電などのIT技術頼みか全介護?)、ヒトの一生で体と神経系が最大の発育を遂げられる時期に、現代こそ意識的に思いっきり使って遊ぶ時間を設けるのは、塾よりも大切になってくるのかもしれません。本当に興味があって好きなことなら、誰に強制されなくとも自分から学びますものね!


このように、施術やセッションにいらっしゃる皆様から、様々なご質問をいただくことで、私も自分自身の知識の整理になり、かつ他の分野に興味を持ち、学ぶきっかけになっています。知的刺激は、充実すればするほど、視野が広がり世界の見え方が違ってきて楽しいですよね!知的の意味が、頭でっかちに偏らず、身体の能力も自分の各年齢のステージに応じた維持と繊細な発展を目指したいですね。

もっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらをどうぞ。

→●子ども達の運動能力はどうやって伸びるの?