ロレッタブログ

【内反母趾】手術前の足 - 2021.02.21

2年前に外反母趾のオペを受けたのですが、左足の母趾と示趾の間がすこしだけ空いていたのが気になっていて、「もう少し寄せたいな」と思っていました。

そのうちバランスが整ってくることもあるのですが、私の場合は案の定というか予想通り、徐々に内反母趾になりました。そこで、1/5に再度骨切り手術を行いました。

外反母趾の手術前に医学書や専門書で散々調べていたので、合併症に内反母趾があることと、そのほかに起こりうるトラブルなどは十分にリサーチしていたので別段驚くとかショックはなく、むしろ私はたいていこういうのが「当たる」ふなので、事前に予想した通り(笑)。ここに至るまでの経過がなかなか面白いので、数回に分けてそれについて記しますね。


外反母趾歴はとても長くて、物心ついた頃からずっと外反母趾でした。父が外反母趾なので顔立ちや体つきが似るのと同じで、靭帯の柔らかさも遺伝するので、そのせいかと。(父にはハイヒールを履くような趣味はないはずだし・・・?)

私自身は、閉経前の40代のうちにいずれは手術を受けるつもりだったので、それを念頭に2~3年間は医療用インソールで補整をしながら、外反母趾の術式について医学書を紐解き調べました。

そして2013年時点の足がこちら。外反母趾の角度は重症レベルです。

足の横アーチが崩れておりモートン神経腫も発症。構造上ローヒールでは中足骨で神経を踏んでしまう状態でした。神経腫を踏んでしまうとどうなるかというと、、踏んだ部分から頭まで感電したようなしびれが出ていまうのです。本当に神経を踏んでる証拠ですね(笑)特に私は3~4cmぐらいのローヒールだと踏みやすいことが経験からわかったので、ローヒールは特に意識的に避けていました。

外反母趾の原因は距骨下関節の過回内といわれます。たしかにそのとおりなのですが、私は生まれつきの足の構造が靭帯も少し緩めで過回内(オーバープロネーション)しやすいために、回内捻挫も何度か繰り返していました。そしてまた人体が少し緩くなる・・・という悪循環に陥っていたのです。しかしながら仕事上、その足で1日中立ちっぱなしで動かざるを得ません。靴擦れもしやすいので足はいつも傷だらけ。このマイナス要因満載の構造の上で立って動きつづけるのは非常に疲れます。しかも私は、足に三角骨と外脛骨という余剰骨が左右各1個ずつ、計4個もある。さらに指も長い。


外反母趾の手術のやり方は100種類ぐらいあります。100種類ぐらいあるといことはつまり決定打が無いことを意味します。手術の多くは中足骨の骨頭の遠位をぶったぎって、ボルトでつないぐ、というやり方です。

私が受けた外反母趾の術式もその1つで、母趾の長軸の回旋させます。手術翌日(だったかな?)の足がこちらです。手術直後なので腫れてややグロイですかね?ベッドの側に立っているのは主治医です。この時点から、主治医はMP関節の可動域チェックで母趾をグイグイ曲げたり伸ばしたりします。リハビリでも動かします。当然少しは痛いけど、我慢できない痛みじゃないですよ。

ちなみに、日本でなぜか最もポピュラーな外反母趾の術式はDELMO法(デルモ法)なのか、検索するとそればかりが出てきます。

しかし、レントゲン写真をみるとどう考えても再骨折しやすそうな角度で繋がっているし、母趾の先からワイヤーが出たまましばらく生活しなければならないのも狭い自宅では不便だし、そそっかしくてうっかりさんの私のことなので絶対にイスや何かにぶつけて余計に痛い思いをしそうな気がしてなりません(笑)。あとはフィーちゃんにワイヤーを蹴られるとか(笑)。

しがたって、私は自分の術式の候補からDELMO法は真っ先に除外して、他の術式でオペをしてくれる病院を探しました。もちろん、レントゲンを撮り、足全体の構造とバランスを踏まえて、医師ごとにさまざまな判断をされるとは思いますが、だからといって患者側が何も下調べせずに「お任せします」というのは、責任の放棄であり責任の押しつけだと思うのです。

これが例えば交通事故や転落事故などのような、患者が術式を選んだり勉強したいする余地が一切無いような緊急のオペなら話は別です。しかし、私の場合は「急ぐものではないけれど、いずれは手術をするつもり」というふうに、多角的に精査検討する時間の猶予があり、しかもその猶予期間が年単位で与えられている状態だったので、患者としてできる限りの勉強と理解はすべき、と考えて病院の選択と手術に臨みました。

ボルトの入れ方や理論も自分なりに理解し、インソールを作ったクリニックやセカンドオピニオンの医師に尋ねたい質問は箇条書きにしてリストアップし、想定される回答に対する質問もさらに考えて、予後についても想定されることはあれとこれと・・・と考えをめぐらしました。

手術決定後は主治医の著作や論文も読み、とにかく徹底的に勉強しました。自分の身体だからそのぐらいして当然ですし、もともと好きで関心のある分野ですから、そうした学びの時間はとても充実した楽しい時間でした。

おそらく一般的な場合は、手術を受けるとなると気持ちが落ち込む人の方が多いのかもしれません。特に内臓などの重大な病気だと、そうなりがちなのも無理はないと思いますが、私の場合は構造を良くするためのオペで、それに伴い経験する入院、リハビリなども仕事上とても役に立つ経験になってくれるので、個人的んはとにかくこの新しい体験と学びにワクワクして臨みました。