ロレッタブログ

慢性腰痛はストレスが原因のことも - 2022.03.22

腰痛には様々な種類があり、姿勢の悪さや筋力低下、動作不良が原因のものもあれば、肥満や妊娠がきっかけになることもありますが、実はストレスでも慢性腰痛が現れます。

私が過去に勤務していた会社でも、ひどい腰痛で救急車で運ばれた同僚がいました。彼女が退職後、ばったり再会したので、その際現在の体調を尋ねたところ、「退職したらきれいさっぱりなくなった」そとのこと。体は本当に素直です。

もともと事務職は長時間の座位ですから、腰椎に非常に負担がかかります。したがって日常の動きも非常に少なくなり、長年続けると加齢とともに筋力低下が加速度的に進行し、人間にとって直立二足歩行という地球上で生きるために最低限必須な動作に欠かせないコア(体幹)を支えるための腹圧すら不足し、そのコアの筋力低下により骨格のアラインメントが更に崩れる・・・という悪循環に陥ります。

私の個人的な印象ですが、ストレス性の腰痛と思わしき人の腰痛症状は、出社前の朝の時間帯または会社にいる時間帯に現れていることが多く、姿勢や筋力低下や身体の使い方に問題のある人は夕方や夜などその日の活動をある程度行った時間帯に現れているようです。

→〇慢性腰痛とは?ストレスやうつなどの精神的要因が痛みを招く

腰の痛みが3か月以上続く状態を、慢性腰痛といいます。慢性腰痛には腰に異常がないのに痛みが続くケースと、腰の異常が治ったのに痛みが続くケースの2タイプがあります。腰の痛みがよくなったり、悪くなったりするのを繰り返す場合も慢性腰痛に含みます。痛みの程度はさまざまで、なかには激痛を訴える場合もあります。

慢性腰痛は、小学生から高齢者まで幅広い年代に見られます。なかでも30~50歳代の働き盛りに多く、都会の事務職に多いことがわかっています。その理由として考えられるのがストレスです。

動きが少なく生活で筋肉量が低下すると、ドーパミンやセロトニン、オキシトシン、などの脳内の安定と活性を司る物質の分泌も劇的に低下するため、脳は病気の状態に陥り、精神症状としては神経症、鬱、不安症などが非常に強く表れます。また、こうした脳という臓器が病気になった状態ですから、味覚の嗜好も偏っている人が少なくありません。

ストレス回避やストレスコントロールはいわずもがなですし、場合によっては短期的には抗不安薬や抗うつ剤の服用が必要になることもあるかもしれませんし、心の調子には波があるので、回復や復帰のタイミングは個々で異なりますが、中長期的なコンディション回復のためには、その前提にある「動きが少ない生活」を改善する必要があります。

痛みやストレスを薬の服用だけで軽減しようとしたり、脳が病気ゆえに偏った嗜好(脂質と糖質過多)の食事やアルコール多飲を続けると、中長期的には心身にとってよりダメージが大きくなるはずです。

ですから、動きが少ない毎日を、自分自身でもアクティブな毎日に進化させてみてくださいね。継続して筋力が付けば体力があがり、スタミナがつくので、やっただけの手ごたえは「自分自身を信じる力=自信」になって返ってくると思いますよ!

そして、先日ご紹介したケリー・マクゴニガル教授による、超有名なTEDスピーチもストレスの悪循環の原因となる考え方の見直しに役立つかもしれません。ご自分の考え方や物事の受け取り方が「大抵ネガティブで神経質」という自覚のある方は、ぜひご覧ください。